第2Pにゴールラッシュ!立命大から8点を奪う

◇第68回関西学生リーグ戦プレーオフ◇対立命大◇11月13日◇尼崎スポーツの森◇
[第1P]関大1-0立命大
[第2P]関大6-1立命大
[第3P]関大1-2立命大
[試合終了]関大8-3立命大
課題は「ピリオド(P)の最初と最後の5分」と挙げていたDF岩瀬谷拓哉主将(社4)。試合の流れが特に変わりやすいこの10分間で、今回は詰めの甘さが出ないように各メンバーが意識をしながらリンクに出陣した。第2P開始3分や最終Pの5分に失点するなど、前半の5分間には心残りがあるものの、8得点中3ゴールはPの後半5分間で獲得。徐々に課題が克服されてきていることが見てとれる試合となった。

第1Pには早速好機が訪れる。3分で相手プレーヤー1人が2分の退場でパワープレー(数的有利な状態)となった。ゴール前に立つFW根本慎太郎(情2)を中心とし、スプレッドの形で得点を狙っていく。だが、この2分ではネットを揺らすことができず。また7分にはFW徳永龍彌(りゅうや=情4)やその1分後にもDF鈴木郁也(情2)もシュートを放つが得点には至らない。このまま相手の守備に悩まされるかと思ったが10分。再びパワープレーで関大が有利となる。先ほどと同じ形でパスを回していると、受け取ったFW嶋野瑛心(文2)がゴール付近のFW根本に対して受け取りやすいパックを流す。FW根本も冷静さを保って同級生からのゴールチャンスをものにした。先制点は関大がつかむ。そこから関大が試合を支配。15分には自陣でのフェイスオフ、17分にはキルプレーという危ない瞬間が連続して起こっても、すぐ敵陣での攻撃に戻したり、1人欠けていてもFW黒須誠眞(情1)がシュートを打つほどの余裕なプレーで「強い関大」を相手に知らしめる。無失点で第1Pを終える。



第2Pも序盤から試合が動く。開始50秒、コーナーでの1対1を制しパックを奪ったDF佐々木隆弥(情3)がすぐさまFW泉大我(人3)に渡す。その先に待つDF岩瀬谷はFW泉から引き継いだものをDF鈴木に託した。DF鈴木は決して先輩のパスを無駄にしない。1度は相手DFに当たり跳ね返ってくるものの、そのリバウンドを再びブレードに当て、今季初のゴールをしてみせた。しかし、その後関大がキルプレー(数的不利な状態)となった3分。痛恨の1点を献上してしまう。



ここで気を落としてはいられない。毎試合活躍が光るFW根本が今日も絶好調でチームに貢献した。8分に相手GKの左に忍び寄り、自身2得点目を挙げる。さらに10分を過ぎるとルーキー2人が主役に躍り出る。先にネットを揺らしたのはFW髙秀稜(社1)だ。今大会始まって主力ぞろいの1セット目で活動しているFW髙秀。その実力は今日も発揮され、ゴールとの距離12㍍からでも的確な一撃を出す。そのパックはそのまま得点へと変わった。負けじとFW黒須もパックをゴールへと運び得点を積む。



勢いは止まることなく16分。DF鈴木、FW髙秀に次ぐ新たなストライカーが追加点を入れる。FW泉だ。DF佐々木亮悦(情4)がゴール直前に待機するFW佐々木隆にパスしたが佐々木隆をすり抜けてしまう。だが、パックのタイミングにFW泉が上手に合わせ回収。こぼれ球をゴールの一球へと変えた。このゴールが2Pを締める一弾かと思われたが、P終了2分前DF鈴木が関大7得点目を挙げる。パワープレーでのゴール。「練習通りにいってよかった」(DF鈴木)。 日常から取り組んできたFW佐々木隆との連携プレーが成功し、安堵を見せた。7-1で差を広げ第2Pが終了となる。

最終Pは減速してしまい相手に押される展開となる。関大が無得点に対して、立命大は2得点と巻き返しをはかってきた。また、FW泉が相手プレーヤーのチェックにより負傷しリンクを離れるなど、悪運が関大に立ち込める。そんな中16分、パワープレー時にFW神山太一(人1)が関大を勇気づける1本を入れた。ここで盛り上がった関大。以降は無失点で抑え8-3と、先週に続く大差で勝利を収めた。


明日は1部A戦(6校により1試合ずつの総当たり)で1位だった同大と対決する。プレーオフ大一番を大勝利で終えるべく、「チーム一丸となって」(岩瀬谷)戦い抜く。【文:木原綺音/写真:木原綺音、上田紫央里】
▼岩瀬谷主将
「(どんなことを意識していたか)最近の試合は、開始と終わりの5分があまり良くなかったので、そこを重点的に意識して良い試合の流れにしようと言っていた。(1セット目の連携について)ニュートラルゾーンのプレーで流れ良くと心がけていたら結構良い流れでいけた。良い連携だったと思う。(同志社戦にに向けての対策)具体的な対策はないが、自分たちの課題であるPの最初と終わりの5分とターンオーバーを減らすことを心がけて良い流れでプレーしていれば絶対に勝てる相手だと思うので、チーム一丸となって取り組んでいきたい。(次戦に向けて意気込み)前回は同点で終わってしまったので、次は必ず勝つことはもちろん相手と点差をつけて勝てるようにする」
▼根本
「(どんなことを意識していたか)立命大戦は僕自身前回欠場していたので色々思うことはあったが、前回は1点差でギリギリで勝って、相手に勝てるかもという余裕を与えてしまったと思うので、早い段階で相手のそういう意識を断ち切ろうと思って頑張ろうと思っていた。(2セット目の連携について)プレーしているうちに良くなっていた。関学大戦よりは点を取れなかったが、形としては良いホッケーができていたので良かった。(得点シーンを振り返って)先制点を決められてよかった。関大は1Pにあまり点数を決めることができなくて、今日もそうだった。なんとか1点目を決められてこっちのペースに持っていけてよかった。(3Pに失速しているように見えたが)3Pも課題。同志社戦などになると、3Pがこの状態であると同点やもしかしたら負けるかもしれないので、改善していきたい。(次戦に向けて意気込み)明日1人主力が出れないという厳しい状況だが、僕たちのセットはそのまま人数変わらずにいけるので、より一層意識を高めて主力としての自覚を持って勝利に貢献していきたい」
▼鈴木
「(どんなことを意識していたか)前日の練習から良い雰囲気でできていたので、練習通りにしようと思っていた。(最近のコンディションについて)いつも通りだった。(得点シーンを振り返って)2点目のパワープレーでのゴールが特に印象に残っている。ゴール前の佐々木さん(=佐々木隆)からパスをもらって決めるという練習をしていたので、練習通りにいってよかった。(見つかった課題)3Pは失点が多く、3Pだけで見たら2-1で負けていたので最後までやり切ることが課題だと思う。(次戦に向けて意気込み)前回の同志社戦は同点で終わってしまったので、点差つけて無失点で勝てるように1Pから足動かして頑張っていきたい」