待ちに待った王座初戦は男女共に勝利!

◇2021年度全日本大学対抗王座決定試合◇11月9日◇愛媛県総合運動公園◇
【男子】
関大9ー0東北大
○ D1 松田・大植2(6-0,6-0)0 馬場・菅沼
○ D2 中村(秋)・清原2(6-0,6-2)0飯田・松藤
○ D3 山中・平川2(6-1,6-2)0木立・藤島
○ S1 松田2(6-1,6-1)0木立
○ S2 大植2(6-0,6-0)0馬場
○ S3 高橋2(6-3,6-2)0菅沼
○ S4 堀川2(6-0,6-1)0松藤
○ S5 山中2(6-2,6-4)0飯田
○ S6 中2(6-1,6-2)藤島
【女子】
関大3ー2中京大
● D1 鈴木・坂本1(0-6,6-3,3ー6)2 稲垣・安井
○ D2 中村秋・川本2(6-2,6-3)0鈴木・加藤
○ S1 中村天2(6-3,6(4)-7,6ー3)1木立
● S2 坂本0(2-6,4-6)2加藤
○ S3 桐山2(6-4,7-5)0菅沼
昨年の王座は中止となり、2年ぶりの開催となった。男子は東北大相手に全勝と好スタートを切った。一方女子は中京大に苦戦。最後まで後が読めない状況が続く。しかし、なんとか勝利し準決勝に駒を進めた。

D1(ダブルス)の松田康希(商3)・大植駿(文3)組は浮いた球を確実に仕留める戦いぶりで圧倒し、1ゲームも落とさず勝利した。

D2の中村秋河(商2)・清原幹太(社2)組は積極的なプレーで第1セットからゲームを支配。第2セットでは2ゲームを落とすものの、流れを渡すことなく勝利した。この1勝は今大会で初の勝利で、チームを勢いづけた。

D3の山中瑠樹亜(経4)・平川暉人(人4)組は平川のサービスがさえ渡りストレートで第1ゲームを奪うと勢いに乗った。相手に大きく流れを渡すことなく白星を挙げる。
S1(シングルス)の松田は第1セットこそ落とすもののその後はペースを取り返す。得意のストロークで押し切り、ゲームを制した。
S2の大植は余裕すら感じさせる戦いぶりで1ゲームも落とさず圧勝した。
S3の高橋勇人主将(経4)はキープし合う展開が続くが第4ゲームでサービスエースを奪うと勢いに乗った。最後は気迫を見せつけ、勝利を手にした。

S4の堀川莞世(文1)は序盤は相手の攻めに苦しみながらも、粘り強くゲームを奪う。そして、中盤以降は勢いに乗り、試合を制した。

S5の山中は第1セットを手にすると、第2セットではミスが続きいきなり3ゲームを落としてしまう。しかし、その後はクロスからのストロークが決まり流れを取り返し、セットカウント2-0で勝利した。
S6の中基(社1)は1年生の選手。第1セットを落とすものの、その後はすばしっこいプレーで試合を制する。堂々としたプレーでチームを鼓舞した。

「全勝することが出来たのは凄くいいスタートが切れた」と高橋主将。男子は9-0と東北大を圧倒し、次戦に向け弾みをつけた。
男子の試合が行われているコートの向かいでは、女子が中京大と白熱した試合を繰り広げていた。

同時にスタートを切ったD1の鈴木理子(文4)・坂本陽菜(法3)組とD2の中村天音(文3)・川本茉穂(人2)組。鈴木・坂本組はラブゲームで1セット目を献上してしまう。だが、2セット目ではこの日初めのゲームを獲得。以降、鈴木が前に出て粘るスタイルで試合を進め6-3で1セットを返す。ファイナルセットも手に入れたいところだったが、最後はネットで敗北を喫した。対して、中村天・川本コンビは1ゲーム目を先取する好調を見せた。だが、次のゲームはブレークで許し、3ゲーム目も相手に取られてしまう。苦しい流れはここで終わり、その後は1ゲームも与えることなく6-2でセットを奪う。2セット目も取り、関大に勝ち星1を与えた。
シングルスはS1中村天を残すS2坂本とS3桐山陽菜(社4)が先にコート入り。坂本はダブルスが終了し、数時間が経った状態で臨む。相手に3ゲーム取られ、危ない戦況となるがその後2ゲームを取り返す。2-6で1セットを渡してしまうも、セット間で切り替え、キープを取り合う展開を繰り広げる。だが、第6ゲームでブレークを奪われると失速し、苦杯をなめた。隣でプレーしている桐山も相手に苦戦する。1セット目は6-4でつかみ、そのまま順調に進みたかった。その思いとは裏腹に相手が桐山をコートの端から端まで走らせて体力を消耗させてくる。拮抗(きっこう)した試合は6-5となった。「 やっぱり団体戦は個人の力だけじゃないなと感じました 」と桐山。見守る仲間の声援を力に変え、一勝を挙げた。



桐山の勝利で2-2となった対中京大戦。中村天は勝負を懸けた一戦に挑んだ。序盤からエンジン全開で相手を突き放し、第1セットを手にした。第2セットもゲームカウント5-1までいき、勝利を王手をかける。ここから相手の強烈な追い上げに合い、6-7で惜しくも第2セットを落とし、第3セットへ突入した。第3セットも4-0と勢いに乗るも、相手の追い上げに合う。しかし、最後は猛追する相手を振り切り勝利を挙げた。
女子は3-2と中京大との熱戦を制し、準決勝へと進出した。
王座の初戦で勝利を収め、準決勝へと進出。次戦は男女ともに慶大と対戦することが予想される。念願の王座制覇へ、大きな山場に挑む。【文/写真:荒川拓輝、木原綺音】
▼高橋主将
「(試合を終えて)全体的なところでは男子がシングルス6-0、ダブルス3-0で計9-0で全勝することが出来たのはすごくいいスタートが切れたと思います。特に中村(秋)・清原組が団体戦での初勝利でこの2人の勝利がチームに良い影響を及ぼしたと思います。シングルスでは中と堀川が1回生で2人出ました。2人とも堂々とした試合をしてくれて自分たちもしっかりしないといけないと思いました。各自おのおのの持ち場を全うできたと思います。(2年ぶりの王座ですが)僕らが3回生の時に王座がなくなって、1個上の先輩の時に試合がないのが残念でした。先輩たちの意思を引き継ぐ形で今回の王座に臨みました。(見つかった課題は)立ち上がりです。ダブルスについては良かったですがシングルスの立ち上がりが悪かった選手がいます。シングルスの立ち上がり以外にもセカンドセットでゴタゴタしてしまった選手もいたのでそういう面でおのおの課題があると話しました。慶応戦になったとき、小さな隙を突いてくるのが慶応の強さだと思うので少しでも疲れるポイントを減らさないと慶応に勝つのは難しいので改善しようと話しました。(チーム全体の雰囲気は)チームの雰囲気はかなり良くなっていて4月からこのチームがスタートして本来なら10月に王座がある予定でしたが1ヶ月間延びた形での王座でした。よりチーム力が増して王座に向けて皆の意思を統一できていると思います。かなり明るいチームで選手1人1人が発言できるように。その中でもしっかりやるところはやるメリハリのあるチームだと思います。(次の)慶応の選手もいい選手ばっかりですが関大の選手もいい選手がそろっています。王座で優勝するためにしっかり積み上げてきたのでその力を発揮して慶応戦は勝って決勝に行きたいと思います」
▼桐山
「(試合を終えて)チームに一勝を持ち帰ることができてよかったです。試合中不安になることが何度もあったんですけど、チームのみんなが後ろで応援してくれている姿を見たらその不安も吹き飛んでプレーすることができて、やっぱり団体戦は個人の力だけじゃないなと感じました。チームのみんなやスタッフの方々には本当に感謝です。(昨年の王座は中止でしたがどういった心境で挑んだか)昨年戦えなかった先輩達の分まで戦おうという気持ちと今までの先輩達の思いも乗せて戦おうと思ってました。それが、感謝を表すひとつのことかなと思ってます。(中村天の試合をみて)スコア的には苦しい場面がありましたが、中村天の今までの姿勢を見てきていたので、ここで勝ちきるの絶対に中村天だと思って、信じて見ていました。(次戦に向けて)優勝するためにここまでやることはやってきたので、チーム全員で勝ちに行きたいと思います」