「仲間に恵まれた4年間だった」インカレ出場かなわず、竹村男バス終幕

◇2021年度関西学生バスケットボールリーグ戦第8日目◇対関学大◇於・東淀川体育館◇
[第1Q]関大6-16関学大
[第2Q]関大19-18関学大
[第3Q]関大22-23関学大
[第4Q]関大10-18関学大
[最終結果]関大57-75関学大
リーグ最終戦はインカレ出場をかけた、最後の一枠を巡る熱い戦いが繰り広げられた。関学大に全関のリベンジを許す、悔しさの残る結果となった。全国の舞台まであと一歩及ばず、竹村男バスは終幕を迎えた。


この日12時45分、運命の一戦の開始を告げるブザーが会場に響いた。ジャンプボールを奪ったのは関大。開始直後から互いに果敢に攻めるも、シュートが沈められない時間が続く。開始約2分後、均衡を破ったのは関学大。先制のスリーポイントを許すも、すぐさま武村壮二郎(人3)がゴール下でシュートを沈める。試合中盤まで、武村のリバウンドショットや糸瀬公平(人3)のシュートで得点を重ねるも、相手も負けじとシュートを沈め、白熱した試合展開となる。第1クォーター(Q)後半、相手に連続得点を許しリードを広げられる。林龍之介(人2)がリバウンドを奪い攻撃へとつなげるも、相手のデフェンスに苦しみ、なかなかシュート沈められないままビハインドで第1Qを終える。



第2Q、序盤から糸瀬が活躍を見せる。開始直後に連続スリーポイントを沈め、バスケットカウントも奪い開始約1分で7得点を決める。さらに糸瀬はミドルシュートを沈め、1点差まで詰め寄る。その後、互いに一歩も譲らない拮抗(きっこう)した試合展開が続く。西田倫太郎(シス理2)のアシストから糸瀬のシュート、西村晴人(商3)のスリーポイントで点数を重ねるも、相手のスリーポイントシュートを止められず、リードすることはできない。終盤、福島大智(法3)と西村がミドルシュートを沈めるも、関学大のディフェンスを前に思うようなオフェンスを展開できず、9点差で試合を折り返す。




後半は武村のリバウンドショットで、先制に成功。序盤、西村が得意のミドルシュートを連続でリングに沈め、関学大に食らいつく。さらに岸拓也(経4)のジャンプシュートや、福島のバスケットカウントからの武村のリバウンドショットの4点プレ-。西村がドライブで攻め込みバスケットカウントを奪い、チームに勢いをつける。関大に流れが傾いたかと思われたが、関学大のスリーポイントシュートは止まらず、点差を縮められない。10点差で最終Qを迎える。



勝負の第4Q。開始直後、相手にミドルシュートを沈められる。その後も追加点を許し、関大はたまらずタイムアウトをとる。タイムアウト後、岸が放ったスリーポイントがリングに沈むも、その後関学大がこの日13本目のスリーポイントを沈め、残り4分17点差と厳しい展開に。関大は果敢に攻めシュートを放つも、リングに嫌われ追加点を奪えない。点差を縮めることができないまま、最後の10分の終了を告げるブザー鳴り響き、現チーム最後の瞬間を迎えた。関大の全国への道が途絶え、この関関戦が4回生の引退ゲームとなり、竹村男バスの1年が幕を閉じた。




「仲間に恵まれた4年間だった」。最後の試合を終え、竹村と岸は4年間を振り返った。インカレへの出場はかなわず、悔しさが残る結果となった。試合後、4回生は後輩へ感謝と来シーズンへの期待を残し、コートを去った。【文:石井咲羽/写真:石井咲羽・牧野文音】

▽ラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ
「 まずは関西学院大学の皆さん、おめでとうございます。彼らは私達より少し自由にプレーしていた。私達は少しプレッシャーにさらされていた。同じチームに対して前に1試合を行ったことがあるので、圧力は私たちの側ではなく彼らの側にあるべきだった。これは私たちの最高のゲームではなかった。どうやら私たちはゲームをうまく始められなかったようだ。これが私たちの最高のゲームだったとは思わないが、本当に選手たちに感謝したいと思う。彼らは良い仕事をした。今日負けたのは私のミスだ。私はチームの皆さんの努力に心から感謝する。そして、私はそのようなチームの人と一緒にプレーができて幸運だった。(ゲームプランは)私たちは彼らの攻撃の準備ができていたので、私は両方のチームがお互いを知っていたと思う。つまり、戦術に驚きはなかったので、戦術的にチームの一方が他方に対しているとは思わない。相手のチームは自信を持ってもう少し自由にプレーし、ゲームを少しうまく始め、ゲームをコントロールすることができたので、それが私たちの敗因だ。私達は準備をしていましたが、彼らも準備していた。戦術的にゲームに負けたとは思わない。(良かった所)私たちが降伏しなかったのは良いことだった。物事はうまくいきませんでしたが、私たちは降伏しなかった。とても良い時間だった。ほんとうにありがとう。もう一度、プレイヤーの皆さんに感謝する。勝つことはできませんでしたが、最後まで戦ったことがわかり、頑張っていたので、他のプレイヤーからも不満はない。(竹村、岸に対して)岸と崚(=竹村)は、キープレーヤーになる。また、このチームでバスケットボールをする上で重要な立ち位置でだ。私たちは崚がいなくて寂しかった。大智(=福島)はポイントガードで良い仕事をした。彼は疲れていたので、私は彼を適切なタイミングで交代させなければなりませんでしたが、彼は今日とても良い仕事をし、先週も彼は良い仕事をしてくれた。私は崚と岸に感謝したいと思う。そして、彼らの両方がコート上にいるとき、私たちは少し違う。チームの見た目も違うし、チームのリーダーである彼らが私を大いに助けてくれて、試合の状況をコントロールしてくれていたのだと思う 」
▽竹村崚主将(文4)
「悔しかったんですけど、最後までみんなあきらめんと戦ってくれて感動しました。苦しい時間帯は結構あったんですけど、ディフェンスからしっかり入っていって、我慢して一本づつと声をかけていました。今日の試合は全部印象に残ったんですけど、岸が後半スリー決めたとき、なんかうれしかったです。(4年間を振り返って)2年生の時もけがをして、今回もけががあったんですけど、ほんまに仲間に恵まれたなと思います。すごく楽しくバスケができた4年間でした。(キャプテンとしての1年間は)キャプテンらしいことは全然してないんですけど、みんなついてきてくれてすごくキャプテンしてて楽しかったし、正直責任感とかあんまりなくてみんなが支えてくれるし、みんなと全力で一緒にプレーすることだけ考えてたんで、キャプテンとして1年間、ラストイヤーを同期とみんなと一緒に頑張れました。(後輩へ)ほんまにこの悔しさを忘れず、めちゃめちゃ悔しいと思うので、毎年、悔しいのは4回目なんやけど、この悔しい思いを繰り返さへんために、毎日日々の練習を1日1日大切にしてやっていったら、インカレに届くと思うので頑張って欲しいです」
▽岸
「自分が入部してから一回もインカレ行けてないんで、絶対インカレ行くっていう気持ちで試合に臨みました。前の試合から一週間対策する時間があって、しっかり準備してきたんですけど、前半から点差が開いて結構厳しいゲームで、後半もそのままスリーが入って点差広げられて、本当に悔しい試合でした。2ピリの最初ちょっと離されてたんですけど、公平(=糸瀬)がスリー決めて、やっぱりあいつも気持ちの強い選手なんで、そこで決められたところが良かったと思います。今日はなかなか自分のマークマンに結構引っ付かれてて、なかなかシュート打つ場面が少なかったですし、ディフェンスリバウンド頑張ったんですけど、取られることもあって、結構なんもできん時間が多くて我慢してたんですけど、ちょっと悔しかったです。(4年間を振り返って)自分は1年生の時から試合に出させてもらってて、ずっと先輩が引退していく姿を見てきて、先輩をインカレに連れて行けなくて申し訳ないと3年思ってきたんですけど、自分が4回生になったときは違って、後輩をインカレに行かしたいという思いも強いし、今日も3回生が結構泣いて謝ってきたんですけど、3回生に責任一切ないし、負けたのは4回生の責任なので、4年間総括するとしんどい4年間だったんですけど、後輩や先輩に恵まれた今までのバスケ人生で一番充実した4年間だったと思います。(後輩に向けて)今年は4回生では竹村が途中でけがしてて、最後まで出てたんが自分だけやって、今日はスタメンの内4人が3回生っていう、非常に来年が楽しみなチームなんで、今の1回生にも佐藤(=佐藤涼真(人1))とかいい選手がいて、2回生にもちょくちょく出てる選手がいるので、来年はさらにチーム力が上がると思うので、そこに期待しています」
▽福島
「今日とりあえずディフェンス頑張って、しっかりリバウンドとって走るっていう、いつもの関大のスタイルをしっかりやれば、勝てるって話はしていて、みんなで試合に挑みました。相手のシュートがずっと入ってて、ずっと厳しい流れやって、それをどっかのタイミングで切れなかったのが負けにつながったかなと思います。(引退の4年生に対して)崚さん(=竹村)の代わりに出てて勝てなくて申し訳ない気持ちと、来年必ずインカレ行ってチームに貢献したいなと思います」