須本、木科、白岩が表彰台入り!

◇ 第47回西日本フィギュアスケート選手権大会 ◇11月6日◇アクシオン福岡◇
[女子フリー]
4位 白岩 106.55
12位 森下 95.13
[男子フリー]
2位 須本 122.66
3位 木科 112.89
[女子最終結果]
2位 白岩 166.92
12位 森下 145.46
[男子最終結果]
2位 須本 194.54
3位 木科 180.61
全日本選手権出場を懸けた熾烈(しれつ)な戦いに決着がついた。西日本選手権で須本光希(政策3)、木科雄登(安全2)、白岩優奈(文2)が見事表彰台入り。森下実咲(人4)も12位に入り、関大から出場した4人の選手全員が全日本選手権への出場権を獲得した。
第3グループに登場した森下実咲(人4)。冒頭、回転の速いダブルアクセル+3回転トーループを決め、高いGOEを獲得する。だが、その後のジャンプからタイミングが合わない。ループジャンプが2回転となると、直後の3回転サルコーの着氷で手を付いた。安定感のあるスピンを披露した後立て続けにジャンプを跳んだが、回転が抜けるなど精細を欠く。それでも、クライマックスに向かい曲が盛り上がる中で、リンクを大きく使い華やかなステップシークエンスを見せた。最後のコンビネーションジャンプはしっかり着氷したが、演技後は首をかしげる仕草をし、納得のいかない様子を見せた。



SPで2位となり最終グループに入った白岩優奈(文2)。「今日の演技は緊張もあってなかなか集中することもできなかった」と、序盤のダブルアクセルの着氷で乱れるとその動揺がその後のジャンプに影響する。フリップジャンプが1回転になり、続けて3回転ループで転倒してしまった。しかし、その後スピンを挟み、中盤からは立て直す。得点が1.1倍になるラスト3本のジャンプを全てコンビネーションにし、激しく動くステップシークエンスを滑り切った。フリーの順位は4位となるも、総合得点では2位で表彰台に上がった。



SPで2位と3位になり優勝圏内に入った関大男子。SP3位の木科雄登(安全2)は、前半のジャンプで細かいミスが出るものの転倒はなくスムーズに滑っていく。後半は2本のコンビネーションジャンプと流れのあるダブルアクセルを着氷。バイオリンとピアノの音色に合わせ、丁寧かつ力強く氷上を舞った。



入れ替わりで登場したのは須本光希(政策3)。ルッツ、フリップ、ループと多様な3回転ジャンプを流れるように決める。中盤のサルコーは1回転となってしまうも、落ち着いてダブルアクセル+1回転オイラー+3回転サルコーを成功。そのすぐ後に跳んだジャンプで転倒してしまうが、軸の細いスピンやしなやかな動きのステップシークエンスで演技をまとめた。総合順位でも2位となり、「表彰台に上れるとは思っていなかった」と予想外の結果であることを話したが、全日本選手権に出るという目標をしっかりと果たし表彰台で笑顔を見せた。



今大会に出場した4人に加え、ブロック大会を免除された三宅星南(情2)が12月に行われる全日本選手権に出場する。会場であるさいたまスーパーアリーナは世界選手権も行われた会場。各選手が大舞台でベストを尽くし、氷上で輝く。【文/写真:森本明日香】
▼白岩
「今日の演技は緊張もあってなかなか集中することもできなかったので、2本目のアクセルがいつもよりゆがんでしまったときに、小さなミスだったんですけど動揺してしまったのがあって、その後2つの失敗に影響したんじゃないかなと思います。(緊張した理由は)全日本(選手権)への枠があるので絶対に行きたいという気持ちと、できるだけミスを少なくしたいなという風に思っていたので、無欲で頑張ろうと思っていたんですけど自分の気づかないところで欲が出てしまったのかなと思います。ミスに動揺してしまったというのは反省するべき部分で、失敗したジャンプは普段は失敗しないので自分の未熟な部分というのが出てしまったのかなと思っているんですけど、それでも後半しっかり立て直すことができたので、そういった部分ではよかったのかなと、表現の部分もしっかりできたんじゃないかなと思います。(全日本選手権に向けて今の思い)今は、順位やミスすることを考えずただ自分がしたい演技というのを目指して、一所懸命練習するだけだと思います。ミスしない練習というのをしていかなければいけないと思っていて、滑り込みをどんどんしていって不安要素をなくしていきたいと思います」
▼須本
「演技を終わったときも表彰台に上れるとは思っていなかったというのが本音なんですけど、結果的に表彰台に乗れて、大きい大会では久しぶりの表彰台だと思うのでびっくりな気持ちもあるんですけど、うれしい気持ちも今少しずつ実感できているかなと思います。(本田武史コーチにかけられた言葉)体調のこともあったんですけど、近畿ブロックに出た以上失敗してもそれを言い訳にはできないので、やると決めた以上しっかりやっておいでと言ってもらいました。(全日本選手権が行われるさいたまスーパーアリーナで滑ることについての思い)自分がさいたまで滑るという実感はまだないですけど、全日本選手権で会場に行ったときに、本当に大きな会場なのでいい思い出になるかなとは思っています。さいたまスーパーアリーナは世界選手権のときに、(当時)一緒に練習していたのが町田樹さんだったので、羽生選手(羽生結弦=ANA)もすごい演技でしたけど、身近にいた町田選手が記憶に残っています」