プレーオフ初戦を勝利!

◇第68回関西学生リーグ戦プレーオフ◇対関学大◇11月6日◇尼崎スポーツの森◇
[第1P]関大2-1関学大
[第2P]関大4-0関学大
[第3P]関大1-1関学大
[試合終了]関大7-2関学大
10月25日まで行われていた1部A戦(6校による1試合ずつの総当たり)の結果で4勝1分、勝点13で2位につけた関大。1位の同大とは、勝率・勝点ともに同じものの得失点差で1点差をつけられる。例年になく、他校を追いかける形で1部 A 上位戦(上位4校によるプレーオフ)に挑むこととなった。 ただ、下位2チームを省いた状態では関大が同大に1ポイント上回っている。いずれにしても、1部A上位戦は毎回負けられないという中で初戦の相手は関学大。「最初と最後の5分を大切に練習してきたので、試合でも大事にしていた」(岩瀬谷拓哉主将=社4)。練習で意識していたことを試合でも忘れない落ち着きのアイスホッケーをし、7-2の快勝をする。


第1ピリオド(P)、開始2分に相手がこぼしたパックをFW高橋佑萌(人4)がすかさず回収。FW黒須誠眞(情1)がパスを受け取り、アタッキングゾーン中心からシュートを放つがこの一撃は報われない。だが、開始5分までの3回にわたるフェイスオフはすべて敵陣で行われるほど、相手を苦しめる立ち上がりを見せる。


しかし、相手陣地で積極的に攻めることにはリスクも生じる。7分、FW佐々木隆弥(情3)のシュートが相手GKに突き返される。リバウンドをFW高橋が再びネットに持っていこうとするがパックは相手DFのブレードに。そこでパックを手に入れた関学大はこまめにパスを回しながらGK加藤陸(社3)に寄り、右斜め前から先制点ゴールを決めた。ここで火が付いた関大。すぐ20秒後にFW神山太一(人1)が1点を返す負けん気を見せる。さらに5分後、DF米津優風(人2)がゴール裏に当てたパックをFW神山が拾い、再び1点をもたらす。ここで逆転となった。その後も各セットがアグレッシブなプレーを見せる。得点にはならないものの優勢な状態で第1Pは終了。



第2Pもその勢い変わらずに着々とスコアを重ねていく。このP最初の得点は7分。相手GKをすり抜けたFW神山のシュートにFW根本慎太郎(情2)が合わせ、ネットを揺らした。この得点が関大FW勢活躍の時間の幕を開ける。9分にはFW嶋野瑛心(文2)が打ったリストショットが、1度は相手GKに当たるものの自分のミスを自らカバー。この日関大4得点目を獲得した。さらにその18秒後、自陣ゴール裏でDF佐藤翼(法2)が迎えたパックを次はFW高橋が迎える。そこから相手選手を近づけさせないスピードでゴール前まで飛び出し1発でゴールを射止めた。第2P、3得点だけでは済まない。第2P最後の得点を飾ったのはFW嶋野だ。自身この日2点目で第2Pを締めくくる。


最終Pも開始すぐ、関大がゴール前の戦いに持ち込む。FW髙秀稜(社1)が放った1撃が相手GKのレッグガードに吸い込まれ、GKがもう1度外に戻したパックをDF鈴木郁也(情2)が獲得し、ゴールラインを突破させる瞬間があった。だが、判定によりゴール扱いとはならず。得点は後に持ち越しとなる。再び得点のチャンスがやってきたのは3分。相手プレーヤーが2人反則となり、パワープレー(数的有利な状態)となった。この好機をものにするため、関大勢がゴールを囲むように広がりパスを回し合うスプレッドの形をとる。DF熊谷天祐希(たかゆき=情3)を筆頭に何度かゴールを試みるものの、得点にはつながらなかった。



両者ともフルメンバーに戻り、しのぎを削ること12分。15分に次はFW根本がこの日2得点目を挙げる。得点を重ね続け、あとは堅い守りを貫くだけだった。そんな中、試合終了まで残り1分のときに1点を献上してしまう。FW嶋野もこの失点を課題に挙げた。「少し質を上げられたらと思う」(FW嶋野)。

1部A上位戦初戦、7-2で勝利し良い滑り出しだったが、 1部 A 上位 戦 は得失点差で順位が決定する。最終P最後のような失点は許されない。「調子は良くなくとも調子の悪い状況を断ち切れるようなホッケーを」(根本)して今年も関西1位に輝いてみせる。【文/写真:木原綺音】
▼岩瀬谷主将
「(関大が2位と決まったとき)春は試合が無く、1、2年生も試合が出ている人が多い中で、なかなか良い試合の流れに持っていけなかったと思った。(秋に入って関学大と2回目だったが、どんなことを意識したか)最近は最初と最後の5分を大切に練習してきたので、試合でも大事にしていた。(相手の変化について)今日積極的に体に当たってきた中で、自分たちは反則をせずに我慢してホッケーできたのが良かった。(今日を振り返って)今日は最初から関大側がチェックを行って、最初の5分は簡単なプレーで良い流れでできたが、2失点があったので、それが反省点。(今後の課題)まず関西では今回の試合のように得点を重ねて、失点は0で良い守りから良い流れで得点に結びつけていけたらと思う」
▼根本
「(秋に入って関学大と2回目だったが、どんなことを意識したか)リーグ戦最終戦の同志社戦が全然良いホッケーができなくて、守りができていないという課題が出てきた。今日は得点を決めるというよりも守りを意識していた。結果的に言ったらそんな良くなかったが、前回よりは改善できてよかった。(今日を振り返って)先制点を決められて、その次のシフトですぐ決め返せて、またその次のシフトで逆転を僕たちのセットでできたのが良かった。(得点シーンを振り返って)セットの連携が何よりも良かった。全員2点ずつ決められてよかった。(見つかった課題)試合によってどこのセットが調子良い悪いがあると思うが、その差を縮めていかないといけないと思う。結局1つ目が良くても2つ目が悪かったら試合がダメになるから。1、2、3セット目が全体的に、調子は良くなくとも調子悪い状況を断ち切れるようなホッケーをしていきたい。(次戦に向けて意気込み)今日みたいに大差で勝つことが大前提として、失点を0でいきたい。FWとして守りも頑張りたい」
▼嶋野
「(秋に入って関学大との2試合目だったが、どんなことを意識したか)逆に意識していない。練習と同じ感覚で入っていった。去年は試合だと思って意気込んでいったら全然ダメだったので。良い意味で意識していない。チームで守るべきことは気をつけてはいるけど意識していない。ただホッケーしている感じ。(ゴールシーンを振り返って)来たから決めたという感じ。2つとも同じ形だった。でも2点目は自分でシュートを当てちゃったので、自分のミスを自分でカバーした。(見つかった課題)最後のシフトで失点したこと。たまにしかDゾーンがないので。回数が少ないから仕方ないけど少し質を上げられたらと思う。(次戦に向けて意気込み)次は立命で、立命のプレッシャーにこの前苦戦した。前はねもしん(=FW根本)がいなかったので、本領が発揮できなかった。今は3人で1つみたいな感じなので。自分たちのセットは無得点だったので、次はしっかりプラスで終わりたい」
▼神山
「(秋に入って関学大と2試合目だったが、どんなことを意識したか)最近の試合はスタートが良くなかったので、スタート意識することと、攻めるときに相手に良いところでパックを取られてそこから逆襲というのが多かったので、そういう小さいミスを減らそうと思ってプレーした。(2ゴール1アシストと、最近のコンディションが良かったのか)自分が決められているのは周りの先輩のサポートや、そこまでつないでくれてのゴールなので特に自分が調子が良かったわけでなく、周りがいてこその自分のゴールだと思っている。(ゴールシーンを振り返って)1得点目は瑛心さん(=FW嶋野)からスペースにパスを出してもらって、そこで自分がパックを取ってゴールを決めたシーンだが、自分にパスではなくて、空いているスペースにパスを出してくれるというパスセンスのおかげ。(見つかった課題)最後残り1分で決められてしまったので、残り1分で決められないように最後まで集中していきたい。(次戦に向けて意気込み)今日2得点だからと満足せず、次の試合も結果を出せるように、チームの勝利に貢献できるように頑張っていく」