4人の選手が完成度の高い演技を披露!

◇ 第47回西日本フィギュアスケート選手権大会 ◇11月5日◇アクシオン福岡◇
[男子SP]
2位 須本 71.88
3位 木科 67.72
[女子SP]
2位 白岩 60.37
12位 森下 50.33
西日本選手権が福岡で開幕。シニアは男子ショートプログラム(SP)から競技が行われた。
第1グループには木科雄登(安全2)が登場。西日本学生選手権大会からさらに調子を上げてきた。冒頭のダブルアクセルを流れよく決めると勢いに乗る。マイケル・ジャクソンの特徴的な振り付けを要所に入れながら、終始笑顔で演技を披露。ジャンプを全て着氷し、終盤にはリズムに乗ったステップシークエンスを見せた。



後半には須本光希(政策3)が演技を行った。6分間練習時に何度も確認していた3回転ルッツ+3回転トーループを決め、続けてダブルアクセルも成功。ジャンプだけでなく、繊細なスケーティングや安定感のあるスピンでも魅了した。試合後のインタビューでは体調がよくないことを明かしたものの、それを感じさせない完成度の高い演技で2位に入った。



男子に続き女子のSPが行われ、関大からは2人が出場。先に演技を披露したのは白岩優奈(文2)だ。冒頭から、助走時にイーグルを入れる難しい入り方でダブルアクセルを決める。その後もジャンプの転倒はなく、各要素を丁寧にこなした。ステップシークエンスでは大人っぽさが感じられる表現で引き込み、60点を超える得点を出した。



第4グループに登場したのは森下実咲(人4)。ステップシークエンスから始まり、一気にスピードを上げる。最初のコンビネーションジャンプは、セカンドジャンプで回転不足の判定を受けたもののしっかり着氷。しかし、次のサルコーが2回転となり無得点になってしまうなど細かいミスが重なり、演技後には首をかしげる仕草も見せた。SP終了地点で12位となりフリーでの巻き返しが期待される。



全日本選手権出場を勝ち取るため、各選手がより演技の完成度を上げた。フリーでも実力を出し切り、次のステージへ駒を進める。【文/写真:森本明日香】
▼須本
「試合前は不安だったり、精神的にいい状態ではなかったんですけど、自分の中で思ったよりいい演技ができてほっとしています。体調があまり優れない中で全日本(選手権)に出たいという気持ちがありブロック(大会)に出た以上、それ(体調不良)を言い訳にできないというのは思っていたので、いい意味で開き直って気持ちよく滑れたかなと思います。体調が一番というのはいろんな方から言われているので、体調が悪化しないように練習をして、全日本(選手権)でいい演技ができるようにしていきたいと思います。(体調について)練習をし出すとじんましんが出るのと吐き気がある。原因を調べてはいるけどまだはっきりとは出ていないので、分かれば薬を飲んだり安静にしたりできると思うんですけど、現状はもう練習するしかないという状況なので、それで今練習をしている感じです。心拍数を上げると(体調の悪さが)出てしまうのかなと今は思っていて、それが実際に練習でも外で運動してもそういう状況になるので、早く原因が分かるといいなと思っています。ブロック(大会)も棄権するかすごく迷ったんですけど、スケート人生があと何年か分からないですけど、さいたまスーパーアリーナで滑りたいという気持ちが自分の中で一番強かったので、出るという決断をしました。(スケートが好きという気持ちを持って滑れているか)コロナ禍の自粛期間は何のためにやっているんだろうとかは思ったりしたけど、今はそんなことはなく気持ちよく今日も演技できたと思うのでよかったと思います」
▼白岩
「(さいたまスーパーアリーナで行われた大会について)さいたまスーパーアリーナは世界選手権が行われたときに見にいって、あの時は観客席の数が今までの全日本(選手権)とは全然違うと思いました。下から上まで観客席があるので緊張するだろうなとは思っています。(4年シニアでやってきて成長した部分について)4年前は周りの雰囲気にのまれてしまって、全然自分の演技ができていなかったです。(4年前は)吐き気がするくらいの緊張で、周りの選手の演技をすごく気にしていました。私ももうシニアの選手として今まで戦ってきたので周りの雰囲気に負けずに自分がしたい演技を精一杯滑り切るというのが今年の目標で、シニア1年目と比べたら表現やスケーティングは一生懸命練習してきたので成長していると思うので、シニアの選手としての演技が見せれたらいいなと思います」