劣勢でも雰囲気崩さず、龍大相手に初勝利!

◇2021年度関西大学連盟秋季リーグ戦第10日◇対龍大◇11月3日◇
[第1セット]関大30―28龍大
[第2セット]関大14―25龍大
[第3セット]関大25―21龍大
[第4セット]関大25―23龍大
[セットカウント]○関大3―1龍大
順位決定戦では連勝が続いている関大男バレ。1部残留のために負けることは許されない中、1度も白星を挙げられていない龍大との試合が始まった。第1セットからデュースにもつれ込む熱戦を繰り広げる。セットを先取したものの、第2セットはミスや相手のサーブに苦しめられ大差でセットを落とす。しかし、第3・4セットを取り切り、見事3連勝を収めた。


第1セットは先制点を許したものの、藤井徹太(社4)のライトからの攻撃や岡田大雅(経3)のクイック、金子玄(人2)のレフトからのスパイクでリードする。南本一成(商4)のフェイントや岡田のサービスエースで差を広げたものの、相手の多彩な攻撃に翻弄(ほんろう)され連続失点。しかし、関大も負けじと反撃する。南本のバックアタックが強烈に決まり、池田勇太郎(法3)のサーブが1本で返ろうとするところを金子がダイレクトで叩き込む。連携プレーで粘りを見せた。ゲーム終盤は一進一退の攻防が続く。藤井のライトからのクロスでセットポイントとなるが、相手にブレイクを許し逆にセットポイントを握られる展開に。互いに譲らず得点していたところで、金子がサービスエースを決めブレイクする。最後は南本のレフトからのクロスと岡田のスパイクでブレイクし、30―28とデュースの末セットを先取した。






第2セットも同じく、序盤からシーソーゲームが続く。しかし、攻撃が相手ブロックにつかまり連続で失点すると、ブロックアウトやサービスエースでさらに点差を広げられてしまう。金子や南本、安平瑠也(商1)の攻撃で反撃を狙うも、またも相手の強力なスパイクやサーブに対応しきれず失点。大差でセットを落とす結果となった。



悪い流れを断ち切りたい第3セットだったが、序盤から相手にリードを許してしまう。藤井や金子が攻撃するが、なかなかつなげることができない。あと1歩差が縮まらない場面で、安平に代わり陰下雄太(情2)がコートイン。入ってすぐにブロックを決めチームに勢いをもたらした。続く攻撃でも、レフトからのブロックアウトで大きくボールを弾き同点に。サイドアウトを取られたが、再び陰下がレフトから強烈なスパイクを叩き込み同点に引き戻す。勢いづいた関大は、金子のインナークロスや池田のブロックポイントでブレイクし、最後は金子のレフトからの攻撃でセットを獲得。逆転でセットを取り返した。





第4セットは開始3連続失点となるも、岡田の時間差攻撃や藤井・南本のブロックで連続得点。優勢の立ち上がりとなったが、同点に追いつかれると取っては取られの展開が続く。そんな中、岡田がダイレクトスパイクやクイック、ディグしたボールを自分で決める粘りのプレーを披露した。そして、陰下が久保田滉平(情2)からの2段トスを決め切り、乱れたボールをレフトから決めブレイク。藤井や南本のストレート、金子のサービスエースなどで猛攻を見せる。23―23と拮抗(きっこう)したゲームだったが、藤井がライトからのブロックアウトを決めセットポイントとなると、金子・岡田のブロックでブレイク。接戦を制し、龍大に初勝利を収めた。







激戦を制し3連勝。秋季リーグも残すところあと1戦となり、最後の相手は大国大だ。入れ替え戦なしで1部残留するためには、絶対に負けられない戦いとなる。劣勢でも雰囲気にのまれず、関大らしいバレーボールで必ず勝利を収める。【文:小西菜夕/写真:小西菜夕・中山秋桜津】
▼田村幸大主将(情4)
「(今回のサーブについて)今日は本当にミスを恐れず、サーブ攻めていたので、相手を崩せてよかったと思います。(2セット目について)1セット目競って(セットを)取ったので、油断が出ました。それ以外は良かったと思います。(良かった選手)みんなよかったです。(金子)玄は活躍してくれたし、(安平)瑠也の代わりに3セット目の途中から出た(陰下)雄太も、途中から出たのにチームの流れや雰囲気を変えてくれたので。あとリベロの(久保田)滉平も。2回生3人が良かったですね。(次戦に向けて)大阪国際は今日の試合を見ていたらわかるんですけど、負けてても雰囲気上げてくるチームで、そういうチームに僕たち弱いので、そんな相手だからこそ逆にこっちも雰囲気出していきたいと思います」
▼陰下
「(劣勢場面でのコートインについて)最近あまり試合出られていなかったんですけど、出るからには何か爪痕残したろうかなと思って入りました。(自身のプレーについて)いいところもあったけど、してはいけないミスもしたので、いつもよりは良かったかなという感じです。サーブミスとか、攻めたサーブミスとかではなかったので、全然強くもなく入らずという感じでした。あとはブロックとかうまく跳べてなかったところです。(次戦に向けて)また出られたら頑張ります」
▼金子
「1セット目は良い感じに取れて、2セット目は自分らが勝手に自滅して何もできずセット落として、いつもならそのままずるずる行くんです。3セット目も常に劣勢だったんですけど、最後(陰下)雄太が出てきてくれて、ブロック1本止めてから一気に流れが変わって、あの劣勢のセットを取り切れたのがほんまに大きかったです。そのまま4セット目もシーソーゲームやったんですけど、しっかり勝ち切れたのも大きかったです。(龍大の対策)攻撃のテンポが速くて、最後まで速いクイックに反応できていなかったので、その速いテンポの攻撃をしっかりタッチ取ってから展開しようと言っていました。(次戦に向けて)大阪国際は2部上がりのチームで、今も結構勝ってきてて波に乗っているチームなので、次勝てば入れ替え戦なしで1部残留がかかっていて、負けられない試合なので、しっかり対策して、最後勝ち切っていきたいです」
▼久保田
「今日の試合は基本みんなキャッチも返ってきて、結構いい形でバレーができていたなと思います。(相手について)龍大は速い攻撃とかプッシュなど技巧的な攻撃が多いので、それを絶対に上げるという意識を持ってやっていました。(良かった点)今日はキャッチが安定していて、足も結構動いていたかなと思います。(次戦に向けて)次は最終戦となるので、最後ちゃんと勝ち切っていい形で終わりたいと思います」