3年越しのリベンジかなわず

◇第70回全日本学生選手権大会1回戦◇対東農大◇10月30日◇各務原市ホッケー場◇
[第1Q]関大0-2東農大
[第2Q]関大0-0東農大
[第3Q]関大1-2東農大
[第4Q]関大0-1東農大
[試合終了]関大1-5東農大
ついに迎えた全国の舞台。ベスト8を目標に掲げた今大会の初戦は東農大と相まみえた。3年前に僅差で敗北を喫した相手にリベンジしたいところだったが、相手の攻撃に苦しむ展開となる。第3クオーター(Q)では1点を返すなど果敢に立ち向かうも、結果は1―5と目標には届かなかった。

試合開始すぐにピンチを迎える。攻めの姿勢が裏目に出てカウンターを受けると、サークル内にいた相手FWにパスが渡り、あっさり1点。開始約30秒でまさかの先制点を許す。中盤は耐え続ける展開に。しかし後半、FB森川瑤(人2)のスイープからFW粕渕正真(人3)にパスがつながる。得点には至らなかったが、流れを引き寄せた。だが、このQ残り3秒の場面。相手のリバースヒットを止めきることができず、2点ビハインドとされる。


悪い流れを断ち切りたい第2Q。積極的に攻め続けること3分、この試合初めてのペナルティーコーナー(PC)を獲得する。サークルセンターからFB水川幹也(経3)が力強いプッシュを放つもGKに阻まれ、点差を縮めることができない。そして中盤、PCを与えてしまう。だが、GK平山雄大(情3)が右に飛び込みながらスティックでファインセーブ。その後も反則を奪うなど前線を徐々に上げていくが、チャンスをものにすることができない。


ハーフタイムを終えて迎えた後半。FB五味亨介(環都4)、FB水川、FB甲斐心之介(人3)とパスがつながり、一気に攻め上がる。サークル内でFW柳田昴輝主将(情4)やFW澤田尚志(商4)がゴールを狙うも、ディフェンスの壁を破ることができない。そして5分、パスカットからカウンターを受け0-3に。その後もピンチが続くが、GK平山が2度のアタックを止め、流れを止める。しかし、PCのピンチでボールはゴールの左上に決まり、追加点を許す。しかし、関大も猛攻を仕掛ける。終盤、MF紀野来音(人2)とFW粕渕が二人で相手ディフェンスを崩してサークルに入ると、ボールはFW杉山涼(商4)のもとへ。落ち着いてゴールを決め、1点を返す。その後もFW森優吉(商1)がドリブルで一気に攻め上がり、ヒットで得点を狙うも追加点とはならず、3点ビハインドでこのQを終える。







そして迎えた最終Q。序盤からサークルに入り好機を伺うが、決めきることができない。残り3分の場面、関大にこの日一番のチャンスが訪れる。ペナルティーストロークを勝ち取ると、この大事な場面はFB森川に託された。しかし、放たれたプッシュはゴールネットを揺らすことができなかった。流れをつかめない中、ついに残りは2分に。ここでも相手の攻撃を阻止できずに5点目を許す。それでも関大は最後まで攻撃を続けたが、試合終了のホーンが鳴った。

4年生にとっては最後の全日本インカレで、3年越しのリベンジができずに悔しさの残る試合となった。この悔しさをバネに、来年こそは全国の舞台で勝利をつかみたい。【文/写真:上田紫央里】
▼柳田主将
「(今日を振り返って)相手の個々のレベルの高さに圧倒されて、球際だったりパスやトラップの精度が相手の方がひと回りふた回り上だったなと思います。そこで自分たちのホッケーがあまりできなかったっていうのがあります。(東農大の印象は)前に戦った時よりもっと強くなっているなっていうのは感じました。(チームの雰囲気は)昨日の夜ミーティングして、各自色んな部屋を回ってもみんな試合の動画を見ていて、この試合に懸けるみんなの思いが強かったのを感じて、そのいい雰囲気で入れたんですけど、やっぱり最初に1点取られて、そこから雰囲気落ちてきたという感じはあります。(良かったところは)サークルの外で当たるのを意識していて、PCを取られる数はそれほど多くなかったのは良かったです。あと、少ないチャンスで1点決められたのは良かったと思います。前まで持っていくパスは出来ていたんですけど、ラストパスは無かったと思います。中盤とディフェンスの間で日頃からコミュニケーションをとって練習しているので。(課題は)粘り強さが足りないのと、フォワードまで1本通るパスがないのと、フォワードまで通ってからの選択肢が少なくて、ボールを持った後に何も出来なくなるっていうのがあったと思います。(法関戦に向けて)法政大は今日やったところよりも強いので、どれだけしっかりディフェンスできるかっていうのと、少ないチャンスをどれだけ点を取れるかっていうのが大事になると思うんで、練習でしっかりやって挑みたいと思います」
▼杉山
「(今日を振り返って)なかなか相手も強くてボールを握られる時間が多い中で、ボールを受けることが出来なくて関われない時間が続いたんですけど、その少ない中でチャンスはありましたし、そこをしっかりと決めれたのは個人としては良かったと思います。(どのような気持ちで挑んだか)インカレだからといって何か変わる訳でもないんで、いつも通り自分が得点を取るというところは意識して、そこが得点に結びついたのは良かったと思います。(得点時について)本当はもっと早い時間に決めて、勝負をいい感じにもって行ければ良かったんですけど、4点ビハインドで残りも少ない時間で1点決められたっていうのは意味の無い1点ではないんですけど、もう少し多く点を取れれたら良かったなと思います。(チームについて)ボールも握られて、失点もして、自分たちの良さがほとんど出なかったですし、全てにおいて相手の方が一枚上手だったなと思います。(課題は)個々のクオリティーもそうですし、チームとしての成熟度も今までやってきた強い相手よりは実力のある相手で、そこは分かっていたことだったので、日々のトレーニングで全体のレベルを上げていかなければなと思います。(次戦に向けて)期間は空きますけど、しっかりとまた得点を取れるように、そしてチームが勝てるように準備していきたいと思います」