松本と嶋谷が関カレ優勝を果たす!男子総合3位にも輝き総合力見せた

◇第98回関西学生対校選手権大会最終日◇10月22日◇ヤンマーフィールド長居◇
[男子200㍍決勝]
本多諒平(人4) 4位 21.03
松井健斗(社1) 7位 21.19
[男子800㍍決勝]
松本駿(社3) 1位 1.48.98
[男子3000㍍障害決勝]
嶋谷鐘二郎(社3) 1位 8.58.84
谷川啓人(シス理3) 6位 9.14.38
池村剛志(人1) 8位 9.17.64
[男子10000㍍競歩決勝]
山内皓太(環都4) 5位 42.48.99
[男子4×400㍍リレー決勝]
関大 7位 (和田一真(化生2)、藤戸涼達(人2)阪本育(人3)、松井)3.12.91
[女子200㍍決勝]
井上晴稀(法1) 6位 24.94
[女子走幅跳決勝]
八田真奈(政策3) 5位 5㍍68
[女子走高跳決勝]
固本奈佑(文3) 16位 1㍍55
[女子砲丸投決勝]
江草帆乃佳(文3) 11位 10㍍64
4日間続いた関西インカレもついに最終日を迎える。新主将・松本を始めとする多くの選手が躍動し、男子は総合3位に輝く。チーム一丸となって栄光をつかんだ。

この日最初の出場者は男子10000㍍競歩の山内。実力者の立命大とびわこ大の選手が先行する展開となるが、山内は自分のペースを守りレースを進める。関大記録となる自己ベストを更新し、5位入賞を果たした。続く女子走高跳の固本は、155㌢の高さを1回でクリアするが、自己ベストと並ぶ160㌢を越えることはできず。女子砲丸投に出場した江草は、最初の投擲から記録を伸ばす10㍍64をマークするが11位となり、ベスト8には届かなかった。関大最後のフィールド種目となる女子走幅跳には三段跳で3位に輝いた八田が登場。1回目で5㍍57の跳躍を見せベスト8に入ると、4回目の試技で5㍍68まで記録を伸ばす。その後は記録を更新することはできなかったが、最終跳躍でも安定感を見せる。結果は5位となり、2種目での入賞となった。




続く種目は200㍍決勝。女子からは1年生の井上晴が出場した。スタートから3人の選手が抜け出し、差を広げられてしまう。だが、後半まで粘りの走りを続け、ベスト記録に迫る好タイムで6位入賞を果たした。男子の本多と松井は、序盤から横一線でのスタートとなり、直線での勝負となる。一時は松井がペースを上げるが後半での失速が響き7位。本多は終盤まで3位争いを繰り広げるが4位に終わる。ベスト記録更新とはなったが、20秒台まであと一歩の21秒03で悔しさをにじませた。



そして男子800㍍の松本は1周目を先頭ではなく、少し後方で展開を伺う走りを見せる。少しスローペースでの入りとなったが、松本は落ち着いて上位集団に位置した。そして、最後の直線に入ったところで3位につけ、驚異のラストスパートで一気に先頭に立つ。そのまま1着でフィニッシュし、タイムは1分48秒98。自身初の48秒台で関西王者に輝いた。


続く種目は男子3000㍍障害。スタートから首位に立ったのは池村。それに嶋谷が続き序盤のレースを展開した。1000㍍までを池村が引っ張ると、そこからは嶋谷が一気にペースを上げる。池村は少しペースダウンしてしまうが、谷川は徐々に順位を上げた。2000㍍の時点では、嶋谷を含む3人の選手が先頭集団に。すると、残り2周の場面で嶋谷が後続を突き放すスパートを見せる。終盤にかけて徐々に差を詰められてしまうが、奪ったリードを守り抜き、ゴール時には喜びを爆発させた。





最終種目となった男子4×400㍍リレー決勝。予選からは濱田澪(法1)に代わり藤戸を投入した。号砲が鳴り、勢いよくスタートを切ったのは和田。続く藤戸は200㍍の地点で手段の後方につけていたが、思うように順位を上げることができない。3走の阪本にバトンが渡った時には関学大と立命大が少し抜け出す展開となり、苦しい状況が続く。阪本が粘りの走りで5位まで順位を上げ、勝負の行方はアンカーの松井に託された。順当にいけば3位を狙える位置にいたが、松井はあくまでも優勝を狙う。序盤から積極的にスピードを上げ、かなり差の開いた2位の立命大を追いかける。だが、最終コーナーを回ったところで松井の走りに異変が訪れた。一気にペースが落ち、足を引きずるようにしてゴールラインを越える。レース後はトラックに倒れこんでしまうが、関大のマイルリレーはタイムや順位以上に熱い結果を残した。




最終日の躍動もあり、男子は総合3位という快挙を達成。「全日本インカレに出場した人から他の選手が刺激を受けて、それを力に変えられたことが3位につながったと思う」と松本。そしてここからは駅伝のシーズン。男女ともに最高の結果を残すべく、新たな熱戦の火ぶたが切って落とされる。【文:宮本晃希/写真:宮本晃希・小西菜夕】


▼松本新主将
「男子総合3位は何十年ぶりかのことで、その結果を自分の代で出せたことはうれしい。全日本インカレが先日あって、その出場した人から他の選手が刺激を受けて、それを力に変えられたことが3位につながったと思う。コロナの影響でパート別での練習になったけど、ラインやzoomを使って全体としての意識や目標は共有できた。この後も対抗戦が続いていくので、大学間の点数も意識して、来年は男女ともに賞状をもらえるように頑張る。自分の800㍍では、昨年は2位で自己ベストも更新できたけど、1位の一之宮選手が大会記録で優勝したので、悔しい気持ちがあった。今年こそはと臨んだ試合でしっかり優勝とベスト記録を出せて良かった。全日本インカレ以降、調子が上がっていて、予選から良いタイムを出せた。決勝は、自分が予想していた1周目のタイムよりは遅くて焦りがあった。その中でも、これぐらいなら抜かせるかなといった距離感を保ち続けてレースを進められたと思う。最後ギリギリではあったけど抜かすことができて良かった。昨日の時点で関大は4位だったので、今日は得点を取って、何がなんでも3位に入らなくてはと思っていた。そこで主将の役割を果たせたのは良かった。タイムに関しては49秒台が今まで続いていたので、48秒台を出すことが目標だった。それを達成できたのでうれしい。今まで関大記録を持っていた戒田選手からは、「自分の記録を抜くなら記録会では意味がない。大きな舞台で出してこそ本当の強さ」だと言われていたので、有言実行できたのかなと思う。(来年に向けて)来年は追われる立場になって、プレッシャーは感じるだろうけど、その中でも関西学生記録を目指して頑張る」
▼嶋谷
「関西インカレで良い順位で走って、丹後駅伝に弾みをつけたいとチームでも言っていた。そこで優勝という結果を残せてうれしい。作戦として池村が1000㍍まで引っ張って、2000㍍までは自分で、そこからは2人でいくと決めていた。8月末の近畿選手権でもやろうとしたけど、アクシデントがあってうまくいかなかった。でも今回は池村がしっかり入ってくれて、そこから自分が少し遅れたけど概ね作戦通りにできた。ラストで粘れば全日本インカレの標準である8分台に届くので、達成できてよかった。若干けがを抱えている中でここまで走り切れたことに喜びがある。タイムも目標通りでうれしい。けがのことは言い訳もするつもりはない。スタートラインに立つまでに合わせられなかったのは自分の至らない点。それでもここまで走れたのはトレーナーさんがテーピングを巻いてくれたりだとか、駅伝監督の竹田さんがマッサージをやってくれたりということがあった。自分が合わせられていないだけなのに周りの人がサポートしてくれたのはすごく感謝している。それとともに自分の至らなさに反省している。障害以外のタイムが上がっていて、このままいけば日本選手権の標準も狙えたけど、1週間前にけがをしてしまった。けがはあっても8分台は出せると思っていたので達成できて良かった。(駅伝について)関大は予選会で悔しい思いをして、出雲駅伝も出場できなかった。駅伝主将が自分に代わってから、4回生の先輩が背中を見せて引っ張ってくれて、下級生も頑張れている。多くの選手が自己ベストを出して波に乗れていて、亀田が大学選抜で全日本駅伝に出ることもある。自分たちも来年はそこで走るという気持ちを持って、丹後駅伝では優勝を目指してチーム全員で頑張る」