最終戦でも安定の強さを発揮。リーグ全勝で優勝を果たし、王座出場を決めた!

◇令和3年度関西学生リーグ第4戦◇対大経大◇10月17日◇関西大学弓道場◇
【試合結果】
関大67―52大経大(全80射)
リーグ開幕以降、全戦無敗で進んできた関大女子。大経大を相手に、いよいよリーグ最終戦を迎えた。ここで勝利すれば、リーグ優勝と王座決定戦への出場が決まる大一番。試合前の選手たちの表情は、緊張感の中にもどこか自信に満ちていた。メンバー4人は最終戦でも安定の強さを発揮。67中という好的中を見せ、リーグ全勝で優勝を果たした。

出場メンバーは大前・植木鈴華(商2)、弐的・角朋香(政策4)、落前・髙平愛花(人4)、大落・三屋莉歌(法4)。前戦と同じメンバーで挑んだ。射位についた選手たちは、初立からその強さを見せつける。三屋の2本目が惜しくも外れてしまうものの、あたらなかったのはその1本のみ。植木、角、髙平が皆中を果たし、15中を記録した。


勢いに乗りたい2立目だったが、全員が1本ずつ外してしまう展開に。3本目では全員が的中を果たしたものの、チームとしては12中。目標の13中には惜しくも1本届かなかった。しかし、切り替えの早さも強さの要因だ。3立目ではしっかりと調整し、15中を記録。角、髙平は2度目の皆中を果たした。この時点で大経大を相手に9中のリード。勝利への兆しが見えてきた。


4立目では髙平が2中を出してしまうものの、三屋が皆中を果たしそれをカバーする。弓を引く時は自分1人だが、れっきとした団体戦。互いを信じて補い合い、12中を記録した。一方大経大は9中と、あまり奮わない。差をつめられることなく、最後の5立目に臨んだ。


緊張の最終立だが、選手たちは落ち着いた表情で射位についた。順調に的中を重ね、全員が3中以上を記録。三屋はここでも皆中となり、3立目以降全ての立で皆中を果たした。チームの記録は13中。目標を達成し、あとは結果が出るのを待つだけだ。


関大の勝利。結果が分った瞬間、道場内に笑顔が溢れた。メンバーたちは安堵(あんど)の表情で喜びを分かち合う。3年ぶりに全勝でリーグ優勝を果たし、王座決定戦への出場をつかんだ。ここ2年は優勝を逃し、悔しい思いをたくさんしてきた。「後輩たちに王座の景色を見せてあげられるというのが本当にうれしい」。1年時に王座の景色を見た4年生は、口をそろえてこう語った。最大の目標は王座優勝だ。「関大は日本一のチーム」。全国にその名を馳せるべく、約1カ月後の本番に挑む。【文/写真:横関あかり】




※写真撮影時のみ、マスクを外しています。
▼三屋
「今日の試合での自分の役割っていうのは、20本全部詰めることやなというふうに思って今日来て、めちゃくちゃ緊張してしまって2本抜いてしまったんですけど、それがあったからこそ、最後の12本は「絶対にあんな悔しい思いはしたくない」と思って。あと、毎立毎立4本詰めることだけを考えて引きました。結果的に、みんなのためにと思って詰めれたのはすごくよかったなと思っています。(王座出場を決めたことについて)監督やコーチの方々がすごく喜んでくれていて、「あ、王座決まったんやな」と思いました。自分の中で、大阪経済大学は強い相手やと思っていたんですけど、今の関大のチームやったら絶対に勝てるなという自信があったので、全然怖気付いてなくて。いつも通りやったら絶対勝てるし王座行けるやろと思うぐらいすごくいいチームに1戦目から色んなことがあった中でできていました。私が引けたのも、介添えとか仕事とかでも勝ちたい、王座に行きたいと言ってくれてたみんなのおかげなので、それを自分がきちんと的中に表せていたのが1番よかったなと思っています。私も1年生の時に王座に行かせてもらえたので、絶対今年成し遂げたいという強い思いがありました。今のチームで王座で優勝して喜びを分かち合いたいし、森を全国一の主将にしたいし、監督・コーチもたくさん指導してくださっているからこそ、全国一の監督・コーチにしたいという思いがあります。あと、後輩に王座の景色を見せてあげたいなと。リモートになるかもしれないけど、私が1年生の時に、「全国ってこんなんなんや」と思って。私は応援の座席にいるだけの存在だったんですけど、あれを見たからこそ、今王座を目指せているし全国のレベルになりたいなと思えています。だからそれを、リモートでもいいから今の1年生たちに絶対に見せてあげるという強い思いがリーグ始まってからずっとありました。王座優勝してからちゃんと「これが王座の、全国一の景色やで」って言ってあげたいんですけど、ひとまずはその王座の景色を見せてあげられるというのが本当にうれしいです。自分が行けることよりもすごくうれしいなと思います。あとは後輩たちに「あなたたちは全国一のチームだよ」って言ってあげられるように自分がやるだけやなと思っています」
▼髙平
「先週の試合が終わってからずっと、大経さんとやるというのを身構えていて。週末にかけて的中を上げれてはいたんですけど、めちゃくちゃ自信満々でできていたかって言われるとそうじゃなかったので緊張していました。今日は、とりあえず自分の仕事をしようと思って。3中以上を絶対しようと思って毎立入っていて、最初はいい感じでいったんですけど、1回できなかったり、4本目で皆中を逃した立が2回もあったので、個人としては仕事をやり切れたかと言われると、できてなかったかなとは思います。でも周りがあててくれて、しっかり67という大きな数字も出たし勝てたので、すごくうれしい気持ちはあります。この先王座で優勝するためには、自分の今日の反省点というのをしっかりなくさないといけないというのは確実に分っているので、あと1カ月しっかりやっていって、もう1歩2歩も進んでから、王座本番に挑みたいと思っています。(王座出場を決めたことについて)うれしいです。今まで自分たちを育ててくださった先輩たちにすごい感謝だなというふうに思っていて、今日勝ったということを伝えたいなと思っています。自分が1年生の時に前回は王座に行ったんですけど、自分は控えで座っていただけでした。今年は4年生なのでしっかり引きたいなと思うのと、大きい試合を、自分が2年生と3年生の時は後輩たちに見せてあげられなかったので、最後の4年生の年で王座に行く姿を見せれてよかったです。自分が(1年生の時は)刺激をもらっていたので、今年王座に行くことが、後輩の刺激になると思っています。なので、本当によかったなと思っています」
▼角
「今日は目的と目標を持って、いつも通りやろうと思って臨みました。その上で、結果としては、自分ではいつも通りやるという目標は達成できたかなと思います。王座優勝を目標にしているので、今日はその通過点の一試合だと思って臨みました。その中で、自分の課題も見つかって、しっかりその課題を、次の王座に向けて克服していこうというふうに思いました。今日引いていて思ったのは、本当にちゃんとメンバーを信じれた。信じて引けた。また応援してる人も、今日仕事してる人にも、感謝の気持ちを持って引けたし、その気持ちがあったからこそ、チーム一丸となって引けたなというふうに思ったので、そこが1番自分としては大きかったし、そうできて悔いは残ってないです。(王座出場を決めたことについて)王座が決まって、率直な気持ちとしては、ほっとしているというのが1番大きいです。自分の中では王座優勝を目標にしているので、今は本当に通過点だと思っていて。当たり前じゃないけど、リーグで優勝するのは当たり前と思って自分の中では取り組んできたので、安心したという気持ちと、応援とか期待をしてもらっている気持ちとかも含めて、まずはしっかりリーグ優勝という結果で恩返しできたのがうれしかったです。この結果で、個人として自信をつけられたし、チームとしても、また一つ上手になれるチャンスを勝ち取れたなと思っているので、このチャンスをしっかり生かして王座優勝という結果にもつなげていきたいなと思います」
▼植木
「今日を振り返って、やっぱり自分もいつも通りやろう、普段できていることを最後の試合でもぶつけて、納得できる試合運びをして終わりたいなというふうに考えて今日始めていて。チームで考えたら、1立目でちゃんと15中が出て、13中以上をずっと目標にしてやってきたので、ちゃんと一発目からそれを出せたというのが、今日の勝利につながっていくいいスタートがきれたかなと思います。自分的には、いつも17中以上を目標にというふうに入って個人では頑張っていたんですけど、最後1本、皆中したかったのがあたらなくて、ちょっと悔しい思いもあります。なので、勝ててよかっただけじゃなく、見つけた課題もちゃんと修正しつつ、頑張っていこうというふうに思います。(王座出場を決めたことについて)王座出場が決まったのは、やっぱり1番うれしいです。私は2回生なんですけど、4回生のみなさんと今日一緒に引いていて、「これが最後の試合で終わってほしくない」と思っていました。それで今日の試合で勝てて、もう1カ月、みなさんと王座に行けるというのがすごく自分的にはありがたいし、うれしいしという感じで。すごくいい経験がまたできるなという気持ちです。本当にありがたいし、それが今後の自分の弓道、後輩たちと一緒に作っていく部活のためにも、とても重要な財産になるかなというふうに思うので、王座が決まってよかったなと思っています」
▼森千都歩主将(社4)
「最近メンバーは固定で引いていたんですけど、やっぱりうまくなったなというのは見ててすごく思いました。1戦1戦強くなったなと思えたのが、1番よかったなと思うところです。(リーグ全勝で優勝したことについて)3年前に王座に行ったんですけど、その時も全勝で勝って。でも、その1つ前の代の先輩方もすごく強かったんですけど、その時でも全勝はできなくて、順位決定戦で負けていますし、去年一昨年も順位決定戦まで進んでも勝てなかったりとか、そこまで進めなかったりもしています。今までの先輩方もすごく強い方が多かったので、それでも行けなかったと思ったら、今年やっぱりすごいんだなと思います。(自分が主将の年にリーグ全勝で王座に行けるということについて)自分が1年生の時に王座に連れて行ってもらって、その時私はあんまりあたってなかったんですけど、すごい景色だなと思っていて。自分が4年生になった時に連れて行こうと思っていて、このリーグ戦にかけていたところがすごくありました。自分が主将になったからにはというのがずっと目標だったので、これで、先輩方が紡いでくださったものが1つ形になったなと思いました。後輩にも伊勢を見せてあげられるので、よかったなと安心しています。(代表で引いてくれたメンバーに一言かけるなら)感謝ですね。本当に頑張ってくれたので、ありがとうという感謝の気持ちと、すごく負けず嫌いなので、多分今日でも反省しているところがあると思うんです。だからそこを、ありがとうと言うだけじゃなくて、もう1回一緒に頑張ろうと。もう1つ高い所に行かないといけないから、頑張ろうという、その両方を言いたいです。(王座への意気込み)絶対勝ちます」