関関戦を制し、今季初白星!

◇2021ムロオ関西大学Aリーグ第3節◇対関学大◇10月16日◇天理親里球技場◇
【前半終了】関大7―12関学大
【後半終了】関大20―10関学大
【試合終了】関大27―22関学大
関大ラグビー部に勝利の女神が微笑んだ。天理親里球技場で行われた伝統の関関戦。両者激しい攻防が繰り広げられ、今季初の有観客試合である会場も熱くなった。
関学大のキックで試合開始。連敗を脱すべく迎えた今節だが、14分に先制トライを決められる。自陣でのプレーが多く、なかなか流れを持っていくことができなかった。だが、前半終了間際、ラインアウトからモールを形成し、最後はHO今井虎太郎(政策3)が押し込みトライ。CTB工藤広和(人4)のコンバージョンキックも成功し前半を7―12で折り返した。

関大は後半で反撃の狼煙(のろし)をあげたいところだ。敵陣でプレーをすることができ、好機を幾度とつくるも、反則やミスが目立ちなかなか得点にまでつなげることができない。30分までにペナルティゴール(PG)を2本成功させ、関大がこの試合初めて逆転した。ここから試合は目まぐるしく動き出す。32分に再び、関学大に逆転を許すが、38分、相手の反則からタッチキックにより、チャンスを作った。ラインアウトからモールを形成し、最後はHO垣本大斗(政策2)がトライ。SO高桑基生(人4)のコンバージョンキックも成功し、関大が再度逆転に成功した。だが、41分に関学にPGを決められ20―22となる。このまま、関学大の勝利かと思われた。しかし、直後のアナウンスでロスタイムは、5分と伝えられ、会場がどよめく。


そして、試合はロスタイムに突入。関大は、WTB垣本大誠(政策3)がライン際を走り、オフロードパス。受け取ったLO栗本勘司(文4)が相手をかわし、起死回生のトライ。「部員全員の思いをつなげたトライだった」と語る。高桑のコンバージョンキックも成功し、そのままノーサイドとなり、劇的な逆転勝利を飾る。試合後は多くの選手がうれし涙を流した。



高桑ゲームキャプテンは、「入部してから4年、Aリーグで勝ちがない中での1勝なので今日、チームとして新しいスタートラインに立てた。これからの関大に期待してほしい」と振り返った。
伝統の関関戦に勝利した意義は大きい。今季のチームスローガンである「WAVE」のとおり、部員全員で次の試合も勝利の波に乗りたい。【文:永松愛/写真:森本明日香】
▼高桑ゲームキャプテン
「前節の同大戦、天理大戦の敗戦から得た収穫が非常に大きかった。この2戦で得たものをこの試合に出せたので、結果がついてきたのだと思う。関関戦ということで、関学大には、非常にお世話になっていたり、敗戦が続いていたところで、選手自身も今年こそはという思いがあったのでそれが体現できたのではないかと考えている。Aチームのために下のチームのメンバーが関学大の分析を行ってくれたりしていたので部員全員で戦えた結果がこれかなと思っている」