ファイナルセット、デュースにもつれ込むも金蘭大に惜敗

◇2021年度関西大学連盟秋季リーグ戦第3日◇対金蘭大◇10月9日◇
[第1セット]関大25―18金蘭大
[第2セット]関大16―25金蘭大
[第3セット]関大22―25金蘭大
[第4セット]関大25―21金蘭大
[第5セット]関大14―16金蘭大
[セットカウント]●関大2―3金蘭大
1勝1敗で迎えたリーグ第3日は、金蘭大との一戦となった。第1セットは序盤で奪ったリードを相手に渡すことなく先取。しかし第2、3セットを落としてしまう。落とせば負けの第4セットは、粘りのプレーや連続得点で取り返す。デュースにまでもつれ込んだファイナルセットはあと一歩及ばず。前戦に続く2連勝とはならず、惜敗となった。
第1セット、立ち上がり2得点は竹川瑞貴(情4)のブロックを吹き飛ばす強烈なスパイクで決めた。直後相手に3連続得点を許すも、この悪い流れも竹川のクロス側へのスパイクで切った。その後、セット序盤で活躍を見せたのが長畑蒼衣(人4)だ。ライト側からセンターへのスパイクや相手ブロックを吹き飛ばす攻撃、サーブで崩すなど、得点を重ねる。その活躍もあり関大は4連続得点し、ここでリードを奪った。セット中盤には小林瑞季主将(商4)や岡崎凛華(人2)のレフト側からのスパイクや日野美里(人2)のクイック攻撃も効果的に決まり、またしても4連続得点を決める。その後相手のブレイクもあったが差は縮まらない。



関大の22点目を決めたのは児玉光涼(文2)。ネット際へ流れたレシーブをワンハンドで相手コートの奥へプッシュ。セッターの視野の広さを生かした好プレーを見せた。セット最後の2得点は、小林主将の強烈なクロスとブロックポイントで決める。25点を先取し、1セット目を奪った。

勢いに乗りたい2セット目。関大の最初の得点は小林主将のライト側からのスパイクで決めた。その後、序盤は一進一退の攻防を繰り広げる。長いラリーを小林主将がレフトからのブロックアウトで制し、会場を沸かす場面も見られた。しかし直後、相手が3連続得点。たまらずタイムアウトを取るも、タイムアウト明けにも2連続得点を決められる。一気に6点差をつけられてしまった。
ここで、升谷未来(人3)がコートイン。直後、センターからのスパイクで1点をもぎ取った。終盤の入りには、リベロの芦田彩音(人3)からの丁寧なアンダーパスを小林主将がレフト側からクロスで決める場面も。しかし依然として追い風は金蘭大に吹き、ツーアタックやシャットアウトでブレイクを連発する。児玉のサービスエースや竹川のブロックアウトが決まるも差は縮まらず、16―25でこのセットを落としてしまった。

取り返したい第3セットは、相手のサービスエースでスタート。その後すぐに3連続得点を決められ、不穏な出だしとなった。しかし序盤には、川上良江(文1)の活躍が光る。クイック攻撃やブロックアウトなど、巧みな攻撃で点を重ねた。芦田彩や竹川、岡崎のディグもチームの得点へと導く。セット中盤にかけては、竹川の強烈なスパイクが冴え渡った。しかし相手も連続得点を繰り返し、少しずつリードを広げる。川上に代わりコートインした祢宜萌佳(情3)が相手のツーアタックに反応しレシーブするも、隙を突いて得点されるなど悔しい失点も見られた。終盤にかけては小林主将のブロックアウトや根耒あかね(人1)のクロスなどで確実に点を取る。長いラリーも繰り広げられ、1点差にまで追い付いた。しかしあと一歩及ばず、最後は竹川のスパイクがシャットアウトされ相手に25点目が入る。このセットも落としてしまった。

セットカウント1―2、落とせば試合終了の第4セット。相手のクロスで初得点を奪われるも、長畑がクイック攻撃で乱すなど関大も立ち上がりブレイクを見せた。その後、序盤は拮抗(きっこう)した展開を見せる。どこかでブレイクしたいと思った矢先、相手のスパイクが連続でアウトに。ここで関大は運良く3連続得点となった。小林主将の苦しい体勢からのブロックアウトやインナークロス、岡崎のスパイクを相手ブロックが吸い込むなど、中盤にかけても確実に点を取っていく。長いラリーを制すセンターからのスパイクやライトからのスパイクで、14~16点目は川上が3連続で決めきった。直後には長いラリーが繰り広げられ、芦田彩が見事なレシーブを相次いで見せた。的確な位置取りでのブロックフォローや相手の強打にも怯まないディグを繰り返し、仲間にボールをつなぐ。最後には、相手が小林主将と川上のブロックを避けようとクロス側に打ったボールがコート外へ。チームで重い1点をものにした。

終盤にかけては児玉のツーアタックや升谷のスパイクで4連続得点を見せる。相手のタイムアウト明け、連続得点を許すも差は埋まらない。児玉から升谷、川上へのワンハンドパスから繰り出されたクイック攻撃で24、25点目を取り、第4セットを取り返した。

運命の第5セット。小林主将のクロス攻撃で先制点を決めた。出だしは岡崎のストレートや川上のクイック攻撃が決まり、互いに譲らない展開を見せる。しかし直後、ミスなどで相手に3連続得点を許してしまう。2点差がついたところで関大がタイムアウトを要求した。タイムアウト明け、川上が相手レシーバーを吹き飛ばすスパイクを見せるも、相手も隙を突いてボールを落としブレイクする。

セット中盤で3点のビハインド。ファイナルセットは15点マッチのため、早めに差を縮めたいところ。そう思った矢先、関大が驚異の4連続得点を見せた。相手のミスや長畑、岡崎の強打などが決まり、1点リードする展開に。終盤でも取っては取られてを繰り返し、岡崎がレフトからスパイクをたたき込むと得点は14―14。試合はデュースにもつれ込んだ。しかし最後は粘れず、15、16点目は相手の得点に。非常に悔しい敗戦となった。

あと一歩及ばなかった関大女バレ。「実力がついてきている分、そういう気持ちの部分で負けるのは本当に悔しい」と小林主将。悔いの残る結果となったものの、実力がついてきているのは間違いない。次戦の相手は帝塚山大だ。今日見つかった課題である「気持ち」の部分もしっかりと強化し、勝利を果たすべく強敵に挑む。【文:横関あかり/写真:松尾有咲】
▼小林主将
「本当に悔しいの一言です。3セット目も5セット目も競っていて、取れそうな展開を落としてしまっているというのは、実力の部分というよりも気持ちの部分で焦りが出て、自分たちのミスも出てという、勝負どころの弱い部分が見えていると思います。実力がついてきている分、そういう気持ちの部分で負けるのは本当に悔しいので、今日はそういうところで負けたのが悔しいかなと思います。(相手のプレーの特徴は)コンビが速くて、つなぎもいいチームだと思っていたので、とにかく今日は相手に返すボールを攻めて攻めてというふうにしようとやっていました。いい時はそれができていたので、そうじゃなくて、相手が元気よくやってくるチームだったので、勢い出してくる時に自分たちもそこに負けずに、強気で攻めれていたらよかったのかなと思うので、いい時だけじゃなくて悪い時も攻める気持ちを出していきたかったと思います。(自身のプレーの調子は)「決めな決めな」と思って熱くなりすぎて、ブロックにかかったりしてたので、もうちょっと冷静に決めれるところにいやらしい攻撃を落としていけるようにしていたらよかったかなと思います。(次戦への意気込み)来週は帝塚山、本当に強くて頭一つ分ぐらい抜けてるチームなので、そこに対して、自分たちにできることをもう1回1週間突き詰めて、実力は本当についてきていると思うので、あとは勝負がかかった場面で、全員が強気に点を取りにいけるように1週間詰めていきたいなと思います」