投打かみ合い、春王者の同大に白星

◇令和3年度関西六大学連盟秋季リーグ第4節◇対同大1回戦◇10月7日◇わかさスタジアム京都◇
関 大 100 250 000=8
同 大 011 000 000=2
(関)森田、松尾、所、西尾―谷村
(同)濱、高井、中川、東山―新居、善田
1(中)加藤
2(右)吉田
3(遊)今井
4(一)西本
5(捕)谷村
6(三)日高
7(指)立石
8(左)諸木
9(二)小玉
前節から連勝で迎えた秋季リーグ第4節。相手は春季リーグ王者の強敵・同大。5回表にビッグイニングを作り試合の主導権を握ると、4人の投手リレーで同大打線を2点に抑え、負けられない同大1回戦を白星で飾った。

先攻の関大は初回、先頭の加藤陽也(人2)が中堅手の頭上を越える三塁打を放ち、いきなり得点圏に進む。続く吉田凌馬(人3)が捉えた打球は右中間への適時打となり、先制に成功する。「うまい方向にかみ合ってくれてそれはいい入りができた」と、永田夏樹主将(人3)。チームを勢いづけるスタートを切った。


この日、先発のマウンドを任されたのは、森田大樹(情3)。森田は、初回をわずか7球で三者凡退に抑える投球を見せた。
完ぺきな立ち上がりを見せた森田だったが、2回、先頭に右前安打を許す。その後、犠打、二ゴロの間に走者を進められ、2死三塁の展開に。打ち取ったと思われた打球が、まさかの失策となり1点を失う。さらに3回、安打と盗塁で再びピンチを招くと、4番に左前適時打を放たれ、逆転を許した。


同大を追いかける形となった4回。立石耀介(文3)の右前安打、諸木大高(社3)のフェンス直撃となる右中間への二塁打で、無死二、三塁と得点のチャンスを作る。その後、相手のミスを見逃さない関大は、相手の捕逸の間にすかさず生還し、同点に追いつく。さらに、加藤の右犠飛で1点を追加し逆転した。



逆転し勢いに乗る関大は、5回にさらなる猛攻を見せる。4番・西本有希(情3)、5番・谷村駿也(人3)が連続安打で出塁、立石が四球を選び、2死満塁の絶好機で諸木に打席が回る。「あそこで取り切れたっていうのが今日の勝利につながったと思う」と、捉えたのはストレート。右翼線へ放たれた打球は走者一掃の適時二塁打となり、塁上で仲間に向けて拳を突き上げた。



5回の攻撃は止まらず、2死三塁から暴投で1点。さらに、代打の藤澤駿平(政策1)が四球を選び、盗塁を決め得点圏に進む。またも暴投の間に藤澤が生還し、1点を追加。この回一挙5得点と、同大を大きく突き放す。


打者の援護を受けた森田は、強力な同大打線を5回3安打に抑える好投を見せ、マウンドを降りる。変わった松尾尚矢(経2)は、2死一、二塁と一時はピンチを迎えるも、6、7回と1安打に抑える力投を見せる。

8回、マウンドに上がったのは約1年ぶりの公式戦での登板となる所知樹(安全2)。先頭に四球を許すも、その後の打者を右飛、併殺打と無失点に抑える。「結果どうこうよりもまず投げられたっていうのは、チームにとっても自分にとってもプラスになったのかなと思う」と、自身の投球を振り返った。

最終回のマウンドを任されたのは、西尾龍人(情3)。テンポ良く2死とするものの、2つの四球で走者を許す。だが、最後は右飛に打ち取り、試合終了を迎えた。


春季リーグ王者の同大に、投打の強さを見せつけた関大準硬式野球部。3回以降同大を無得点に抑える投手の力投、チーム12安打の強力な打線で、負けられない一戦を制した。リーグ優勝をつかむべく 、明日も勝利に向けて突き進む。【文・石井咲羽/写真・小西菜夕、水野翔太】
▼永田主将
「(試合を振り返って)やっぱり先頭の加藤がチームにとって大きくてそこから1点すんなり取れたっていうのは予想していなかったんですけど、うまい方向にかみ合ってくれてそれはいい入りができた。主導権を握れたのは良かったかなと思います。先発を急きょ山下から森田に変えたんですけど、森田も抑えてくれたので今日は継投がうまいこといったかなと思います。(チーム12安打について)上を見るのであれば、絶対にコールドで決められた展開だったので、5回6点差開いている中で9回までやってしまったというのは終盤余裕のない野球をしてしまったのかなと思います。でも、初回から主導権を握れて大量得点というイニングもあり、雰囲気としては良かったのでこれを明日も継続していければなと思います。(次戦について)明日はエースの山下が投げるので今日みたいに援護できるように打線のほうは先頭出す、守備のほうでは絶対に先頭を抑えるというのを変わらずやっていきたいと思います」
▼諸木
「(試合を振り返って)ここから4節5節と私立が並んでくる中で、優勝を目指すにはやっぱり4戦とも落とせない戦いだったので、その中で4節目の初戦を取ることができて非常に良かったと思います。(4回の安打について)序盤で点を取っていく中で、ランナー1塁だったのでチャンスを拡大したいなと思って打席に立って、ツーベースで次につなぐことができてその結果点も取ることができて良かったと思っています。(5回の適時打について)ツーアウト満塁で打ったのがたぶんまっすぐだったと思うんですけど、打った直後なんであそこに飛んだのかわからなかった。でも、落ちてくれてスリーベースで結果3点も入って結構大きかったと思うので、あそこで取り切れたっていうのが今日の勝利につながったと思います。(自身の調子について)1節2節目は打率が低くて、それでもずっとスタメンで使っていただいていた。前の3節目から徐々に調子上げることができて、今日もバッティングでチームに貢献することができて、非常にチームのために働けている実感があるので楽しいですし、チームが勝てて良かったです。(次戦について)明日4節目5節目ももう落とせないんで、同志社戦でまたいいピッチャー来るとは思うんですけど今日みたいな感じでじわじわ得点を重ねて勝ちたいなと思っています」
▼所
「(今日の試合を振り返って)1年ぶりのマウンドだったから、久しぶりに投げられて良かったかなと思います。(久々の登板について)元々肘をけがしてその時に病院で言われたのが、「もうピッチャー諦めろ」だったから、結果どうこうよりもまず投げられたっていうのは、チームにとっても自分にとってもプラスになったのかなと思います。(今日の登板に向けての準備)本当にチームに迷惑をかけていたから、練習に戻ったのも最近で。全然投げる予定はなかったけど自分の中でこのままじゃあかんというのがあって、練習頑張って結果出して(ベンチに)入ったから、投げる準備はしていました。今日は点数を付けたら0点ぐらいだから、投げられたのは良かったかなと思います。(次回当番に向けて)次回はコントロール良く、自分がチームのためになるようなピッチングができるように頑張っていきたいです」