見事な逆転劇で開幕3連勝!

◇令和3年度関西学生秋季リーグ戦第3節◇対近大1回戦◇9月25日◇ほっともっとフィールド神戸◇
近 大 022 000 000=4
関 大 000 000 05X=5
(関)定本、辰己、桃尾、香川、宮崎―久保田拓、谷元
(近)大石、寺沢―西川
1(中)安藤
2(三)竹元
3(遊)野口
4(捕)久保田拓
5(一)上神
6(左)小河
7(右)中井颯
8(二)坂之下
9(投)定本
秋季リーグ第3節、関大は近大との一戦を迎えた。「野球の素晴らしいところと怖さがあった」と、早瀬万豊監督。終盤まで無得点、4点ビハインドのまま迎えた8回裏、一挙5得点の猛攻を見せ、試合をひっくり返し、チームに勢いをつける逆転勝利を飾った。

先発のマウンドに上がったのは、定本拓真(文3)。2回、先頭に四球で出塁を許すと中前安打を放たれ、無死一、三塁のピンチを迎える。二ゴロの間に先制を許し、さらには定本の暴投で1死三塁とされると、スクイズで1点を追加される。

3回、安打と四球で1死一、二塁とされると、痛恨の失策で追加点を許す。さらに遊ゴロの間にホームを踏まれ、この回も2点を失う。序盤でリードを4点に広げられる苦しい試合展開に。

定本は3回4安打4失点でマウンドを降りる。代わった辰己晴野(人3)は4、5回と安打を許すものの、三塁を踏ませない投球を見せる。6回からマウンドに上がった桃尾岳宜(情4)、香川麗爾(=れいじ・文4)は近大打線を3安打に抑える見事な投球で追加点を許さない。相手投手を前に8回まで3安打の関大。投手陣は力強い投球でチームを鼓舞し、打線の援護を待つ。



投手陣の力投に応え、8回裏、関大の逆襲が始まる。まずは、代打の口分田楓太(人3)と有馬諒(商2)、安藤大一郎(経4)の連続安打で無死満塁と、この日最大の絶好機を迎える。相手投手の暴投の間に、すかさず口分田が生還し1点。4番久保田拓真(社4)の左翼線への適時二塁打で2点、続く上神雄三(法3)の左翼越えの適時三塁打で1点を追加し、同点に追いつく。さらに小河英一郎(商3)の中犠飛で逆転となる5点目を挙げる。








最終回、マウンドを託されたのは宮崎隼輔(人3)。宮崎は2つの安打を許し、一時は2死一、三塁とピンチを迎える。ベンチが祈るように見守る中、最後は三振で抑え、1点差を守り切った。


対近大1回戦8回裏の関大の攻撃は、2年前の対近大2回戦の逆転劇を彷彿とさせる、強力な関大打線を見せつけた。この勝利で得た勝ち点は、リーグを戦い抜いていく上で貴重な2点となるだろう。【文:石井咲羽、永松愛/写真:坂井瑠那、石井咲羽、吉田千晃、永松愛】

▼早瀬監督
「(試合展開について)野球の素晴らしいところと怖さがあった。怖さは今までたくさん味わったが、最後まで諦めたらだめだと実感できた。8回は足の速いランナーで勝負した。ここしかないと思った。延長に入ることも気にしないでおこうと。2年前の対近大2回戦を彷彿させる試合展開だったが、試合中は全くそんな事思っていない。終わってからあの時もこんな事あったなというのはあった。チームとして後から出てって言うのは素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。全員で勝ったと言っても過言ではない。これで勢いをつけて、明日につなげて切り替えていい準備をして、明日いいスタートで試合に挑みたい。(野口について)精神的には安定した子。最後の三振はいただけないが、彼の思い切りの良さがある。中途半端なスイングをしはじめたら要注意。1本だけだったが彼らしいといえば彼らしいと思う」
▼久保田拓
「(今日の試合について)試合の内容はとても悪かったんですけど、最終的に勝利を挙げることができてほんとによかったです。次の試合からも頑張っていこうと思います。(初ヒットについて)前の節から時間が空いて、もう一度打撃を見直す時間があった。再開した1戦目でヒットが1本出たのは、うれしかったです。(自身の打撃について見直したところ)急ぎ気味でタイミングをとって、自分の間でバッティングすることができなかったので、ゆっくり自分の間をとるように考えました。前の節は、 早く一本出したいなというところで 力んでしまっていたと思います。(8回の適時打ついて)前の節は、全然打てなくてとても迷惑をかけていたと思うので、今回の節では、活躍してチームのために打とうと思っていました。8回に打てたことは、チームに貢献できたと思うので良かったです。今日は、力みなく打てたと思います。(次戦に勢いつきそうか)最初全然ダメな中で、最後あんな良い流れで得点することができました。次戦も、今日の試合の流れをそのまま持っていて良いリズムで入りたいです。(4人のピッチャーを受ける難しさ)そんなにないです。それぞれのピッチャーの良さを存分に出していきたいなと考えています。(注目されてる中での緊張感)あまり気にしないようにしています。(次戦への意気込み)今日の失敗、反省点を見直して、次戦は関大らしい野球をできるように、今日の夜しっかり休んで明日につなげたい」
▼野口智哉(人4)
「(試合を終えて)勝てたことが一番うれしいです。ああいう形で逆転で勝てたんで、そこはチームの力っていうのはあの回では集中して出てたかなと思います。(自分の成績に対して)今日は調子悪くなかったんで、自分の中で修正しなければならないこともあるんですけど、多分明日はもうちょっと打てると思うんで、しっかり準備していきたいなと思います。(8回はちょっと力んでるような感じだったが、打席に入った時の気持ち、何を考えてたか)まあとりあえず1点。1点ずつって言うのはチームの中で話し合ってましたし、その中で自分でも1点取りたかったんですけど、そこで三振してしまうのがまだまだ自分の弱い点かなと思ってるんで、そこで三振しないようなバッティングができるように頑張ります。(今日出た反省点、修正していきたいことについて)今日はボールも見えてましたし、調子も良かったんで、反省するよりかは明日に向けてどういう準備をするかって言うのが大切やと思うんで、明日朝早いですし、しっかり寝れるそういう準備をしていきたいなと思います。(第1週から時間が空いたが、この時間何か鍛えたこと、意識して練習したこと)もちろんこのリーグ戦に向けて、この2週間調整してきたので、その練習の中でも苦戦したので、僕の場合は成長というよりは、しっかりパフォーマンスが出せる調整をしました。(ドラフトが近づく中での気持ちの変化について)去年と違うことは、やっぱりドラフトがあるっていうのが大きく違うんで、そこは緊張感もすごくありますし、その中で自分はチームのためにやってれば、チームの空間も今日みたいに自ずとついて来ると思うので、今日みたいに必死にプレーして、必死に走って、チームもみんなも必死に頑張ったら間違いなく関大は、関西学生では自分はダントツに強いと思ってるんで、自分らの力が出せれば負けることはないと思うんで、そういう負けないっていう緊張感の中でも、しっかりと自分のプレーができるようにやっていきたいなと思います」