MF成迫、意地の2連弾で大逆転!

◇2021年度関西学生女子春季リーグ第7節◇対立命大◇6月13日
【前半】関大0-0立命大
【後半】関大2-1立命大
【試合終了】関大2-1立命大
前節は大体大に敗れ、連勝を止められてしまった関大なでしこ。今節こそはと意気込み相対するのは立命大だ。前半を両者無得点で折り返すと、後半開始直後に失点してしまう。そこから苦しい時間が続き、このまま敗北かと思われたが、MF成迫実咲(人4)の連続得点で逆転。意地を見せつけた勝利となった。

試合開始から関大のペースで試合を進め、立命大ゴールを脅かす。8分には、MF笹部麻衣(人4)が相手ゴール前へと切り込むと、MF塚原碧衣(政策3)につないでMF笹部がシュートを放つ。さらに、MF成迫もこぼれ球に反応するが、シュートは枠外へ。



14分には、DF真木悠花(文3)のクロスからコーナーキック(CK)のチャンスを作り出す。DF中尾純菜(社2)が放ったボールはDF真木がシュートするが、相手ディフェンスに阻まれる。こぼれ球にはFW瀧沢雪乃(人2)が狙いに行くも、得点には至らず。



その後も、DF南中優衣(人2)とMF笹部のサイドでの連携や、DF中尾がフリーキックでゴールを直接狙う場面も訪れるが、惜しいところで得点にはつながらない。だが、守備面では相手に与えてしまうチャンスもしっかり守り切る。MF吉尾香音(社1)は、負担のかかるポジションでもボールキープやパスで隙を与えない。DF中尾が自陣ゴール前でのパスカットをするなど、堅い守りで前半を無失点で終えた。


交代なしで迎えた後半。試合のペースを握っているだけに早い時間での得点が欲しい。だが、そんな思いとは裏腹に後半開始直後にゴールネットを揺らしたのは立命大だった。自陣でボールを奪われると、そのままクロスを入れられる。GK寺村夏海(人4)がなんとか弾くが、そのボールを押し込まれ先制点を与えてしまった。

勝利のためにはあと2点。なんとか反撃したい関大。6分には、スローインを受けたMF田中光紀(安全2)がサイドを駆け上がりCKを獲得する。そのボールにはDF林祐里(人3)がヘッドで合わせるも枠外へのシュートとなった。


刻々と時間が過ぎ、逆転は厳しいかと思われた試合終盤だったが、42分にFW瀧沢がゴール前でボールを受け、MF成迫につなぐ。そして、振り抜いた右足から放たれたシュートは立命大ゴールネットを大きく揺らす。土壇場で同点に追いついた。


さらに、そこでとどまることなく関大の攻撃が続く。DF真木が右サイドをドリブルで上がり、パスを受けたMF塚原がクロスを上げる。そこに反応したのはまたしてもMF成迫。1度は相手GKに阻まれてしまうが、こぼれ球を押し込み見事逆転。その後は、DF陣の奮闘もあり、リードを守り切る。関大なでしこの意地を見せつけた試合となった。


今節を終えて勝ち点9。チームとしての好調がうかがえる状況で、残る試合はあと3つ。苦しい戦いを乗り越えたからこそ見据えるのは勝利のみ。関大なでしこ、意地の見せどころだ。【文:宮本晃希/写真:宮本晃希・島田桜介】
▼DF笠原黎里花女子主将(社4)
「今日の試合は、失点なしで勝とうという話をしていた。序盤から1点を取りたかったけど、攻め込む形が続いていても、自分たちのやりたいことがすべてできていたわけではなかった。後半は、まず先制点を取ろうとなっていたけど、開始早々にやられてしまった。自分たちのやりたいことはできていなかったと思う。苦しい展開の中でも勝てたことは自分たちの強みである粘り強さや関大らしさはあったのかなと。でも、そこまでの展開で相手に対して、決めきるところを決められなかったのは苦しかったと思う。(今後の課題について)まずは失点が続いていること。失点さえしなければ負けないので、次の試合からもこだわっていきたい。(次節に向けて)今自分たちは勝ち点9で、チームとしても勢いに乗っていると思う。無失点で勝つというのにこだわるのと、自分たちが楽しいサッカーをして、どんどん次につなげられるようにしていく」
▼MF成迫
「引いてくる相手に対して、自分たちのやりたいことが途中まではできていても、最後の大事なところでつながらないところが出てしまった。点を取られる前後は苦しかった。後半に入って、自分たちでスイッチを入れられなくて苦しい時間が続いてしまった。(得点シーンについて)点を取らなければいけない状況で、前に前にとなっていて、瀧沢と良い距離間でいれたことが、こぼれ球を拾えたりしたのかなと思う。(得点時の気持ちは)ほっとしました(笑)。勝たなければいけない相手だったので、プレッシャーも感じたし、1点目はとにかくうれしくて、2点目はほっとした。(次節に向けて)初めて勝ち点9を積み上げられている中で、自分たちがやりたいことをできていないシーンが多々ある。そこをこの1週間で修正して、勝ち点を積み上げられるようにする」