強敵・近大に敗北「自分たちのバスケットが最後まで続けられなかった」

◇第48回関西学生選手権大会準々決勝◇対近大◇6月11日◇エディオンアリーナ大阪◇
[第1Q]関大16-28近大
[第2Q]関大13-16近大
[第3Q]関大20-31近大
[第4Q]関大12-11近大
[最終結果]関大61-86近大
大会ベスト4が決まる準々決勝。対するは昨年のリーグ戦王者の近大。相手にゲームの主導権を握られたまま、近大に敗北。今季初黒星となった。

第1クオーター(Q)、ジャンプボールを奪われ、試合開始約15秒後いきなりスリーポイントを決められる。その後、糸瀬公平(人3)がすかさずスリーポイントを決める。序盤は相手が得点を決めると、糸瀬のジャンプシュートや西村晴人(商3)と竹村崚(文4)のカットインでシュートを沈めるといった一進一退の攻防が続く。しかし、中盤からはフリースローを含む相手の連続得点に苦しめられ、12点差で第1Qを終える。



第2Qも苦しい展開は続いた。開始直後、糸瀬が連続でスリーポイントをゴールに沈める。この日糸瀬は合計14得点の活躍を見せる。竹村のカットインや岸拓也(経4)のドライブでくらいつくが、相手のゴール下での長身を活かしたリバウンドが強く、得点差が広がっていく。タイムアウト後、メンバーを交代した関大。大内一慶(社2)がスリーポイントを沈めると、西田倫太郎(シス理2)が3点プレーで確実に得点を重ねる。一時は点差を8点に縮めるも、相手のリードを覆せないまま試合は後半へ。


流れを変えたい第3Q。最初が肝心な後半。西村のアシストで武村壮二郎(人3)がゴール下のシュートを沈めるも、序盤は相手に立て続けにシュートを沈められ、25点差をつけられる。第3Q残り4分、大内のジャンプシュートが関大に追い風を吹かせる。西田のシュートや垂谷麻生(人3)、大内がフリースローを確実に決め、近大に迫る。しかし、この日最大の20得点を得るも逆転することができずに、最後の10分を迎える。


迎えた最終Q。開始約5分間、関大のペースでゲームが進む。林龍之介(人2)のゴール下を含む4得点、大内が自らゴール下までボールを運びシュートを沈める。関大の積極的なディフェンスで、相手を無得点に抑える。しかし、終盤はディフェンスリバウンドからの相手の速攻で点数を重ねられ、近大に敗北を喫した。


強敵・近大に破れ今季初黒星となった。「 相手の高さに対応し切れなくて自分たちのバスケットが最後まで続けられなかった」と竹村主将。次の40分こそ、関大のバスケットを体現し、必ず白星をつかみ取る。
【文:石井咲羽/写真:金田侑香璃・石井咲羽】
▼ラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ
「誰もが試合に負けた後は、ハッピーな気持ちになれない。しかし、私達は悪い試合をしたとは思わない。チームにとっては得点の差が重要だった。少し大きな得点差となってしまった。その中でも、多くの選手達にコート上でプレーするチャンスを作り出すことができた。選手達はハードな練習をこなしてきたし、チーム全体がコートでプレーするに値するものだった。(昨日の課題の克服について)トライはできたと思う。どの選手も非難することはできない。トライできたこと、選手達に対しては満足している。しかし、とても素晴らしい試合はできなかったし、望んでいた接戦をすることもできなかった。私達はまだ試合があるので、ベストを尽くしてやりたい。(今日のチームプランについて)私達と相手との間にミスマッチがあることは事前にわかっていた。その部分は助け合わないといけないし、試合をしていく中で特にローポストでそこを突かれることは予測していた。なので、ディフェンスにおいてローポストでダブルチームでどれだけ守り切れるかが、一番重要なポイントだった。(今後のチーム展開について)まずは、ハードなディフェンスをしたいと考えている。そして、素早い攻撃を仕掛けていきたい。これらは、リーグ戦で成果を挙げるために基本的に必要だと思う(次戦について)相手に左右されず、ベストを尽くさなければならない。勝つためにすべてを捧げるように努力する」
▼竹村主将
「近大に対して強いというイメージを持っていたけど、勝つ気で試合に入った。入りは悪くなかったと思うけど、相手の高さに対応し切れなくて自分たちのバスケットが最後まで続けられなかった。コーチが言っていたように、ちゃんと走ってハーフコートバスケットで自分たちのペースに持ち込んだらいいオフェンスで終われているのはいくつかあった。前半、1Qとかは糸瀬が思い切ってシュートを打って入っていた。それも無理なタイミングとかではなくて、自分たちがしっかり作っていって狙ってるプレーで決まっていたからすごく良かった。相手関係なく自分たちのプレーをいくつか出せていたのは印象に残っているし収穫だった。ただ、1本1本はあったけど、それをずっと続けられたわけではないのでそこがこれからの課題。最後まで勝ちを狙える試合ができなかった。それは残念だし、次戦った時は最後まで勝ちにいきたい。ハーフコートバスケットでしっかり走って、相手が大きい分機動力でかき回して、自分たちのプレーをしようという指示があった。(相手のビッグマンに対して)初めての相手ではないけど、いざ対戦するとサイズもあるし、フィジカルも強かった。どうやって止めるかも大事だけど、点を取らないと勝てないということを今日は感じた。ゴール下で守り切れない部分は仕方ない部分もあるので、その中で自分たちがもっともっといいオフェンスを作っていけたらリーグ戦でもチャンスはあるのかなと思う。そこを割り切って、点が伸びないというところが自分たちの課題だから、守れるとこは守って得点につなげられるチャンスを逃さないようにしていくことが今後どの試合においても勝つチャンスをつかむための鍵になると思う。チームの雰囲気は全然悪くなかったし、みんな入りから勝ち切る気でいけてたからそれは良かったと思う。だけど、点差が開いたときに全員が声を出せていたかっていうとそこはまだ課題だと思う。もっとチーム全員で最後まで戦い抜くことがこれから必要になる。(後半について)相手の外国人が下がったので、相手の大きい選手に対しても、こっちは林とか下級生の大きい選手が頑張ってくれた。中のイージーな得点を防げたのでよく守れてたと思う。(自身のプレーについて)相手のディフェンスにもよるけど、今日は自分がドライブで狙えるチャンスがあったので、しっかり狙っていった。今までの2試合はあんまり自分が攻めてさばくということができていなかったから、自分が崩してさばくということは意識していた。(連戦について)確かに疲労はあって、いつもよりはスターティングメンバーも長い時間出る試合になったので、自分も含めてシュートが短かくなった選手もいた。体力的に苦しい部分はあった。でも、今日は交代のメンバーが頑張ってくれた。リーグ戦も長い戦いになるので、交代メンバーも含めてチーム全員でもっと底上げしていかないといけないと感じた。武村とかは体を張って頑張ってくれているし、林とか大内も2年生ながらほんまに頑張ってくれている。下級生が多いチームで、4回生が2人というところで下級生の力はすごく大きい。下級生は今日は本当によく頑張ったと思う。今後のチームのためにももっと下級生が経験を積んでやっていって欲しい。試合に出た時にはもっとアグレッシブに、スタメンを奪うぐらいの気持ちを出してみんながやればチーム力も上がっていくと思う。下級生を本当に頼りにしている。自分たち4回生はチームが困った時に力になれるように、それぞれの課題を克服していかないといけないし、違う形で引っ張っていかないといけないと思う。明日の相手は関学で、外国人選手はいないけどサイズの大きい選手もいる。去年のリーグ戦では勝っているけど、完璧な試合展開ではなかった。試合の入りからしっかり集中して相手のキーマンをしっかり抑えて、自分たちのバスケットをしっかりして勝ちにいきたい」
▼大内
「今日は相手が強いとわかっていて、自分たちは挑戦する気持ちでいったが、前半は自分たちのミスが大きかった。緊張している部分もあり、うまくいかなかったのが今回の課題だと感じる。(今日の自身の活躍について)20点差ぐらいついていたので、後は開き直って自分達のバスケができるように意識してプレーした。ボールをリバウンドして、プッシュしてレイアップを決めたところが今日一番印象に残っている。(次戦に向けて)明日は関学と対戦するので、昨年のリーグ戦で勝ったように今回も負けないように、自分達のバスケを貫いて頑張っていきたい。これからも勝ちにこだわってプレーしていきたい」