同大にリベンジ果たしベスト8へ勝ち進む

◇第48回関西学生選手権大会3回戦◇対同大◇6月10日◇エディオンアリーナ大阪◇
[第1Q]関大15-16同大
[第2Q]関大13-16同大
[第3Q]関大20-15同大
[第4Q]関大20-17同大
[最終結果]関大68-64同大
前日の快勝から一夜明け臨んだリーグ2戦目。昨年のリーグ戦で同大に悔しい敗戦をした関大。一進一退の攻防が続く中、後半に得点を重ね、同大に勝利を挙げる。ベスト8にコマを進めた。
第1クオーター(Q)、先制点を取ったのは相手だった。ジャンプボールを奪われると、いきなりスリーポイントを決められる。その後、相手のシュートミスしたボールを竹村崚(文4)が運び、西村晴人(商3)がゴール下まで切り込み、シュートを沈める。しかし、しばらく相手のペースで試合が進み、点数を重ねられる立ち上がりとなった。試合開始約5分後、タイムアウト後にメンバーを全員入れ替えるものの、一進一退の攻防が続く。


第2Q最初の得点は竹村のシュート。その後、同大の固いディフェンスからリバウンドがとれず、速攻で点を決められ、一時は5点差までリードを広げられる。西田倫太郎(シス理2)が立て続けにシュートを決める活躍を見せるも、流れをつかめないまま4点差で前半を終える。

迎えた第3Q。ここで逆転し、チームに勢いをつけたい関大。開始後約3分、竹村のパスから岸拓也(経4)がスリーポイントを決め、苦しい展開の中で相手からリードを奪う。タイムアウト後、西田のカットインから武村壮二郎(人3)がシュートを沈め、同点に追いつく。続いて糸瀬公平(人3)がフリースローを2本決める。残り10秒で大内一慶(社2)のリバウンドから糸瀬がゴール下でシュートを沈め、一点差で最終Qを迎える。


最終Q序盤、相手のファウルから武村がフリースローを2本決める。しかし、相手に多くのフリースローを与えてしまい、徐々に点差を広げられる。その後、西村が3本のフリースローを決め、林龍之介(人2)のゴール下のシュートで1点差に迫る。両チームに緊張が走る攻防が続く中、同点で迎えたタイムアウト直後。後半残り13秒で岸がジャンプシュートを決め逆転する。そのままリードを守り切り勝利を収めた。


昨年の悔しい敗戦からリベンジし、勝利で同大戦を終えた。ベスト8までコマを進めた関大。続く明日の近大戦も勝利を飾りたい。【文:石井咲羽/写真:金田侑香璃】
▼ラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ
「まずは、勝利できて良かった。しかし、私達は正しいやり方でゲームに入ることができず、サポートができていなかった。それは、消極的だったということ。エネルギーや戦う気力が足りず、少なかったと思う。これについては、チーム全体で共有する必要があるし、私のコーチとしての責任でもある。私の考えているチームとしてのゴールは、ポジティブな雰囲気を作ること。そうすれば、選手達のモチベーションが高まり、潜在能力が100%出し切れる。今日の試合の前半はそれができていなかった。(今日のゲームプランについて)同大に対して特別な準備をしてきたというよりは、昨日の試合と同じようにワンサイドゲームでいったが、同大にアジャストするのが少し難しかった。その中で、自分たちのやらなければいけないことは基本的には変わらない。コートの中でのコミュニケーションやオフボールでのスクリーン、ローポストのディフェンス。私達のキーとなる、チームワークの部分をこのゲームでは大事にしなければいけなかった。オフェンス面では、この大会が私達にとって7ヶ月ぶりの実戦ということもあって、まだ満足のいくものではなかった。もう少しボールをシェアできるとよかった。(岸の活躍について)岸はチームのキープレーヤー。彼は今日、いい試合を作った。チームにとって必要な存在だし、タフな試合や難しい試合での彼のリーダーシップは必要だ。彼が最終Qまでハイレベルなパフォーマンスが発揮できたことが嬉しい。(次戦に向けて)明日は昨年のチャンピオンと対戦することになる。近大は優勝最有力候補であるが、私達はどんなチームが相手でも同じアプローチをする。私達はコートに向かって行き、100%の力でバスケットボールをすることが大切」
▼竹村主将
「入りは悪くなかったが、なかなかボール回しができず、コーチから言われていた逆サイ展開までバスケットをするということが全然できていなかった。それで終盤までオフェンスのリズムをつかむことができなかった。(ハーフタイム中について)ディフェンスをそのまましっかり続けて、ファストブレイクで点を取っていくことを意識しようという気持ちで後半に臨んだ。後半は速攻でハーフラインまで持ち込んでハーフバスケットするだけで全然違うので、前半はゆっくりだったぶん、徐々に持っていけていたと思う。(次戦に向けて)今日はチーム全員が頑張ってたぐり寄せた勝利だった。これからまだ試合ができることに感謝して、明日からも頑張っていきたい。明日の近大戦は、勝つ気勝つ気で全然勝てるチャンスがあると思うから、気持ちで負けないように入りから頑張りたい」
▼岸
「リバウンドの部分で序盤から結構厳しい部分はあったけど、武村選手や2年の林選手とかがゴール下で頑張ってくれたのでありがたかった。相手にバスケットカウントを取られた時に流れが向こうに行きかけたけど、そこはチーム全員で意識してしっかり流れを渡さないように最後までやり切れた。(自身のプレーについて)去年から得点源としてやってきている中で4回生になって自覚も出てきて、自分が点をとっていかないとという思いでプレーしていた。(シュートタッチは)昨日よりかは良かったと思う。昨日はディフェンスとの距離とかがいつもと違ったのでやりにくい部分があって、今日は相手も自分のシュートを意識してチェックとか結構きたので、いいプレッシャーのなかでシュートを打てていたと思う。(相手チームの印象)外回りよりもインサイドが強かった。特に7番とかは、最後の方にリバウンドを取られてバスケットカウントということが多くて、そういった部分で結構苦労した。プレー面では、今までなかなかスリーポイントでしか得点を決められていなかったが、ドライブからの得点とかそういったプレーの幅を広げるために練習してきた。今日はそういった部分が出せだと思う。メンタル面では最上回生ということで得点をしっかり取っていくという自覚を持ってやっている。4回生が2人しかいなくて、少ないので、2人でまとめていく力がこれから絶対に必要になってくると思う。そういった自覚の部分が去年とは変わった部分。(逆転のプレーについて)相手もこっちのシュートを打つ選手は絞れている中で、スクリーンを使ってクリーンな状況でしっかり決めるという覚悟を持って決めるつもりで打った。去年リーグ戦で負けたリベンジという形で、今日勝利で終われた。近大は去年のインカレでも上位に入っているので、しっかりそこと渡り合えるかって部分になってくる。今大会はチャレンジマッチの権利も絡んでくるので、そのためには近大に勝たないといけないので倒すつもりでやっていきたい」
▼林
「昨年のリーグ戦で同大に負けているし、今日は新チームということもあって、勝たなければ明日からの試合がなくなるので、何としても勝ちたい試合だった。(ベンチ入りについて)ここまで長かった。初の公式戦と2試合連続出場だったが、最初は緊張していたが、昨日の試合でだいぶ緊張が和らいでの今日だった。今日自分に点数をつけるなら60点。もっとオフェンス面で貢献したかったので、リバウンドとディフェンスを頑張った点数。(自身のプレーについて)監督とコーチからディフェンスとリバウンドは絶対に頑張れと日頃から言われているので、試合に出たときは頑張ろうと思っていた。相手に背の高い選手がいて、その選手を抑えるのに力を注いだので、リバウンドとディフェンスの部分が今日は良かった。(最終Qでのシュートについて)接戦の試合で緊張していたが、シュートを決めるとチームが盛り上がるので、その瞬間は楽しかったし嬉しかった。(次戦に向けて)近大は留学生がキーマンとなってくると思うので、インサイドがしっかりとケアして頑張らないといけないと思う。明日もリバウンドとディフェンスを頑張っていきたい」