NHK杯開幕。木科、三宅が躍動!
◇2020NHK杯国際フィギュアスケート競技大会◇11月27日◇東和薬品ラクタブドーム◇
【男子ショートプログラム(SP)】
5位 木科雄登 74.44
6位 三宅星南 74.34
新型コロナウイルスの影響で開催が懸念されていたNHK杯が無事に開幕。今シーズン初めて有観客で行われた。日本人選手が多く集った今大会。関大からは木科雄登(安全1)と三宅星南(情1)、2名のルーキーが出場。須本光希(政策2)もエントリーしていたが、37.5度を超える発熱により棄権となった。
2選手ともに、第1グループに登場。
三宅は「ロミオとジュリエット」の曲に合わせて優雅に滑り出すと、流れに乗り冒頭の大技・トリプルアクセルを決める。続く3回転ルッツ。エッジが曖昧だという判定により、出来栄え点こそ減点されてしまったが、難なく着氷してリズムをつかむ。柔軟性を生かした美しいポジションかつ、回転速度の落ちない安定したスピンなど、他の要素でも会場を魅了。

3回転フリップ+3回転トーループでは、ファーストジャンプで詰まり失速してしまったものの、強気な姿勢を崩さず着氷した。長身を生かした迫力のあるスケートで観客を引き込み、SP6位につけた。

木科は男らしいダイナミックなパフォーマンスを披露。最初のトリプルアクセルを高さ、流れともに余裕で着氷すると、会場からは大きな拍手が沸き起こる。大人っぽい曲調に合わせた踊り、気持ちのこもった表情で演技冒頭から会場を虜(とりこ)に。

続く3回転ルッツは着氷で詰まってしまったものの、何とか成功。勢いに乗った木科は、最後のジャンプ、3回転ループ+3回転トーループもしっかりと決める。音をしっかりと捉えたスピン、一つ一つの要素を丁寧にこなしつつ安定感のあるステップでもみせ、74.44で5位となった。

関大に現れた新星たちは、フリーでも素晴らしい演技を見せてくれるに違いない。男子フリーは28日の19時35分より開催される。次世代のエースたちから目が離せない。【文:竹中杏有果/写真:アフロ/JSF】