同大に敗北。悔しさはプレーオフで晴らす
◇第67回関西学生リーグ戦(エキシビションマッチ)◇対同大◇10月25日◇関西大学たかつきアイスアリーナ◇
[第1P]関大1-1同大
[第2P]関大2-2同大
[第3P]関大1-3同大
[試合終了]関大4-6同大
毎年、関西学生大会の決勝で鎬(しのぎ)を削る関大と同大。2006年以降は関大に軍配が上がってきた。しかし、この試合では同大に底力を見せつけられ、敗北。14年ぶりに苦杯をなめた。

試合開始後から攻守の入れ替わりが激しい展開が続く。そんな中でパスが通らなかったり、通っても相手にマークされ思うようにプレーできなかったりと苦戦を強いられた。すると10分、自陣のゴール裏でパックを奪われ、グレーゾーンにいる相手に通される。パックを受け取った選手が放ったシュートにGK石田龍之進(3年)が反応。手に当たるも、止め切ることはできず先制を許してしまった。

今大会で初めて相手にリードされ、焦る関大。普段なら次のプレーにつなげれるようフォアハンド側にパス出すことができるが、精彩を欠きパスが乱れる。それが故にレシーブミスや空振りが多発。挽回しようと無理をしすぎて冷静さを失っていた。それでも、第1ピリオド(P)終盤に、第1セットが果敢に攻める。DF岩瀬谷拓哉(3年)がパックをゴールに押し込み、得点を奪い返した。

1-1で迎えた第2P、先に得点を決めたのは関大。ゴールの左横からFW泉大我(2年)がバックハンドでシュートを放ち、ネットを揺らした。

しかし、13分にキルプレー(数的不利な状況)で失点し、2-2に。嫌な雰囲気が漂った。その後、2分にはキルプレーではないのにも関わらず、関大が1人少ない状態でフェイスオフが行われた。フェイスオフ後にリンクに上がるも、フォーメーションを整えることができず。守りが手薄になったところを突かれ、2-3とされた。だが、やられっぱなしでは終わらない。ニュートラルゾーンでパックを保持したFW泉が右サイドから上がり、左サイドから上がっていたFW佐々木隆弥(2年)にパスを出す。ノーマークで、ゴーリーとの1対1を制し、追加点を奪った。

同点で試合は最終Pへ突入。3分に再びキルプレーから失点を喫する。4点目を決められ、リードを許してしまった。FW嶋野瑛心(1年)が距離のあるところからシュートを放ったり、FWロウラー和輝(4年)はゴール前で攻撃の姿勢を見せたりするも、なかなか得点は奪えない。3-4のまま試合は進んでいく。


残り時間、1分30秒。関大はタイムアウトを要求し、その後6人攻撃を仕掛ける。FWロウラー、FW根本慎太郎(1年)、FW嶋野、FW佐々木隆、FW泉、DF岩瀬谷が果敢に攻める。そして、リバウンドをFW根本が押し込み、4-4に。なんとか同点に追いついた。

しかし、そのわずか26秒後にゴールを決められる。4-5になった時、残り時間は42秒。再び6人で攻撃するも、パックを奪われる。敵陣ブルーライン付近からゴールに向かって打たれパックは無人のゴールへと吸い込まれていった。
そして、無情にも試合終了のホイッスルが鳴り響く。自陣のゴール前で抱き合い、喜ぶ同大。選手たちは、そんな光景をただ呆然と眺めていた。敗北。それは変えられない事実だ。しかし、どう捉えるかが重要だ。コミュニケーション不足やニュートラルゾーンでのプレーの仕方などの課題は多く見つかった。プレーオフ初戦まであと10日。限られた時間の中で改善するためにベストを尽くす。今年も最後は関大が笑顔を咲かせるために。【文:遠藤菜美香/写真:木原綺音】

▼ロウラー
「チーム全体的にエンジンがかかるのが遅かった。自分含めて全員が攻めに意識が行きすぎて、守りが適当になってしまった。特にニュートラルゾーンでいつも練習しているような形が少なかった。狭いところから攻め出そうとすることが多かったように思う。今日はとにかくパックを持ちすぎた。早い段階でパスを出せばいいのに、出せなかったかなと思うのでそこをまた考えて頑張ります。プレーオフでは全勝するために何をすべきか考えて、チームみんなで頑張ります」
▼佐々木亮悦(3年)
「45度からミドルにつなぐ場面でもレシーブのミスが多かったので練習で突き詰めていきたい。パスカットもそうなんですけど、相手にスピードをつけられて攻められることが多かった。ディフェンスとフォワードの距離感っていうのを前に詰めていきたい。5点目の失点は、相手のディフェンスから打たれて、キーパーが止めて、そのリバウンドを叩かれて失点してしまった。ゴール前にいて敵の位置をちゃんと把握することが大事だなと思った。今日は試合中のコミュニケーションが少なかったので、パスレシーブのミスが多かった。あとは、追いついた直後のシフトで失点してしまった。得点した直後のプレーをしっかり集中してやっていく必要があると思う。プレーオフの最後はたぶん同志社になると思うので、今日のリベンジを果たしたいと思います」
▼佐々木隆
「宣夫監督(鈴木宣夫監督)が今年の同志社は去年より強いっていうのを言っていたので今まで以上に準備してきたんですけど、その力を発揮できなかった。僕自身はパスが回ってきてシュートを打ったんですけど、決められなかった。これからの練習で決定力をつけていきたい。チームとしては、ニュートラルゾーンあたりでパックを取られてカウンターされたり、数的不利な状況を作ってしまった。簡単にプレーして、中でプレーできたらいいかなと思う。僕は結構気合が入っていて、相手もガツガツ来てたのでちょうどいいくらいに熱くプレーすることができたと思う。泉とは中学2年生から同じチームで、今でも練習でペアになったりして相性はいいと思う。欲しいときに欲しいとこにパスをくれる。今日も泉のおかげで決めれた。関大に入ってから初めて負けたので、すごい悔しかった。3試合あるんですけど、全部無失点で終わって、『この前の試合は勝ったけどやっぱ強いわ関大』って言わせるような試合をしたいです」