京産大破り、連敗ストップ。負けられない戦いが続く。
◇2020年度関西大学連盟秋季リーグ戦第6日◇対京産大◇10月18日◇
(無観客開催のため、会場は非公開)
[第1セット]関大25-17京産大
[第2セット]関大23-25京産大
[第3セット]関大25-17京産大
[第4セット]関大25-21京産大
[セットカウント]関大3ー1京産大
前節、龍大に敗れ、2勝2敗で京産大戦に臨んだ。2つの黒星で優勝は遠のいてしまったが、わずかな望みをつなぐためにも絶対に負けられない。「自分たちのできる、今までやってきたバレーをしよう」と石田成実(4年)。立ち上がりからペースをつかみ、第2セットこそ落とすも、しっかりと立て直し、勝利を決めた。連敗は2でストップさせた。

試合開始直後は、石田や江口夏鈴(4年)のサイドからの強打で点を取る。しかし、トスが合わず、ミスでの失点も多かった。途中、児玉光涼(1年)に代わり、芦田幸音(2年)が投入される。「速攻を多く使うように」という指示もあり、ミドルの長畑蒼衣(3年)を使って、速い攻撃で点数を重ねる。リベロ春名映里(3年)のレシーブも光り、セット中盤でリードを奪う。石田、江口の攻めたサーブで得点し、1セット目をものにした。





しかし、第2セットでは、序盤からリードされ、思うような展開には持ち込めない。竹川瑞貴(3年)、児玉を2枚替えで投入するも、決めきれず、相手に流れがいく。それでも、4年生が粘り強さを見せた。高山梨夏子(4年)がブロックを決めると、その後、江口がパワーのあるスパイクで、コースに打ちつける。23点まで追いつくも、最後は石田の攻めたサーブが惜しくもラインを割ってしまった。


第2セット終盤の追い上げは、次のセットに生きた。高山の攻撃や、石田のサーブが次々と決まり、5連続ポイント。山下亜弓(4年)も途中出場し、原幸歩主将(4年)と山下の高いブロックで相手に思うように打たせず、関大が主導権を握る。20点に乗ると、原の滞空時間が長く、高差のあるスパイクで得点を重ね、最後は長畑が決めた。


4セット目も、変わらず好調の関大。高山、原のアタックで、少しずつ点差を広げる。リベロ芦田彩音(2年)と、春名が中心となり、守備を固め、石田もスパイカーながらつなぎの良さでも貢献。セット終盤はエースにトスが集まり、原と石田がトスに応え、スパイクを決めた。


セットカウント3ー1で勝利した関大だが、原主将は落とした2セット目について「相手にのまれたというよりかは、自分たちの自滅という感じのところが多かった」と反省した。優勝やインカレ出場権をつかむためには、1セットも無駄にはできない。11戦あるリーグ戦も、後半戦に突入し、今後もハードな試合が予測される。リーグを通して課題を修正していき、さらに強力なチームへと成長する【文:勝部真穂/写真:牧野文音】



▼原主将
「(負けたことは)気持ちの面の方が大きかったから、切り替えて頑張ろうという感じだった。4回生を多めにメンバー組んで、もう最後のリーグだから、4回生が引っ張っていこうという話をして、頑張ろうと話していた。(4年生の活躍について)本当にみんな頑張ってくれて、逆に自分が決まらなかったから、ありがとうっていう感じだった。今日の試合は、2セット目取られてしまった。相手にのまれたというよりかは、自分たちの自滅という感じのところが多かったから、そこは詰めていかないとなと思う。(レシーブの面は)結構連携を意識して頑張っていて、それがうまくはまって、あんまり落ちるボールはなかった。そのまま続けていきたい。(1週間で調整したいところは)メンタル。気持ち。最後の勢いかなと。別に決まっていないわけじゃないし、(ボールが)上がってないわけじゃないので、メンタル面を上げていったらもっとリズム良くできると思う。あとはラリー中とかにミドルの決定率を上げて、サイドはもっとブロックを使ったりして楽に決めれるように、点の取り方というところを、詰めてやれればいいかなと思う。(来週は)全カレ(全日本インカレ)行けるか行けないかの勝負になるから、来週2戦苦しくなるが、取り切りたいと思うので、みんなで頑張る」
▼石田
「昨日終わった時に、優勝からやっぱり遠のいてしまって、結構暗い雰囲気になっていた。リーグは終わっていないし、絶対に優勝できないかというと、そうではないので、とりあえず切り替えて、自分たちのできる、今までやってきたバレーをしようって言っていた。一番はみんなが楽しくやるバレーをしようという思いで今日来た。実際にコートの中でも声も出てたし、昨日に比べてテンポも良くて、決めたい時に決まっていた。良かったなって思う。雰囲気はいい感じ。4回生が最後のリーグなので、後輩たちをしっかり引っ張って、最後、ここっていう時には原とか自分が決めれるようにしてやっていけたらいいなと思う。後輩たちもレシーブ上げてくれたり、しっかり頑張ってくれているので、このままいい形で来週、再来週とやっていけたらと思う」
▼長畑
「結構負けが続いていたから、切り替えて(臨んだ)。自分たちのやることをしっかりやれば負ける相手ではないから、楽しんでいこうと。相手は静かにやってくるチームやから、自分たちのビジョン作りにくいと思うけどって言っていたが、出だしも結構良かったし、サーブが課題だが、サーブも結構良かった。取れたセットはそんな感じだったが、2セット目、落としたセットは向こうがキャッチ返してきていて、自分たちもサーブをあまり攻めれなかったところがあった。1セット目取った後の次のセットが課題だと思う。どうしても最後、レフトに頼ってしまうから、それまでに速攻いっぱい使っていこうって言ってて、なかなか合わなかったりもするけど、セッターがいっぱい使ってくれるから、試合の中で合わせれたり、去年に比べて決定率が増えていると思うし、後半にレフトライトが生きてくると思う。調子は落ちてることもないし、いつも通りやから、いいかなって感じ。自分たちのことやるだけ。勝ちに行こうと気負いすぎず、自分らのバレーを楽しんでやろうっていう感じです」
▼芦田幸
「自分的にはあんまり良くなかったが、4回生が決めてくれて、すごく安心してできた。相手が静かな感じだったので、自分たちが雰囲気を良くして勝とうという感じだった。最初の方、速攻が使えてなくて、サイドばっかりになっていたので、速攻を使った。ミドルの人たちも速攻を決めてくれて、良かった。(長畑)蒼衣さんとかこさん(=高山)が決めてくれた。(双子の芦田彩とは)結構長い間一緒にバレーできているので、そこは安心できるなと思う。(次戦に向けて)今回できてなかったところの反省を生かして1週間練習していきたい」