ベンチメンバーも全員出場で今季4勝目を挙げる
◇2020年度関西学生リーグ戦9日目◇対神医福大◇10月18日◇於・金岡公園体育館◇
[第1Q]関大19―4神医福大
[第2Q]関大18―14神医福大
[第3Q]関大28―17神医福大
[第4Q]関大22―15神医福大
[最終結果]関大87―50神医福大
前日の快勝から一夜が明け臨んだリーグ9戦目。前戦と同様に序盤からリードを奪い主導権を握ると、ベンチメンバーも全員出場し、神医福大を下した。

第1クオーター(Q)、ジャンプボールを制すると、岸拓也(3年)がドライブから得点を決め先制。司令塔・竹村崚(3年)もシュートを沈めリードを奪う。その後、田代良雅主将(4年)の得点やブレイクも飛び出す。一方、ディフェンスでも相手のミスやタフショットを誘い、開始後約7分30秒の間相手得点を0に封じた。



迎えた第2Q、相手に連続でスリーポイントを沈められる場面もあったが、秋岡和典(4年)のカットインや、岸のスリーポイントなどで決して流れは渡さない。終盤には好守から速攻が飛び出し、点差をさらに広げた。


迎えた後半、序盤に相手に連続得点を許すと、オフェンスでも決め切れない時間が続き点差を縮められる。悪い流れを断ち切れずたまらずタイムアウトを要求。「 そこから今日はよく立て直した 」と田代主将。その言葉の通りタイムアウト明けから、糸瀬公平(4年)、大内一慶(1年)のスリーポイントがリングを通過すると、菅原紳太郎(4年)もゴール下で得点を決める。さらに岸が連続でスリーポイントを決め流れを完全に取り戻す。福島大智(2年)が攻撃のペースを上げ、ブレイクも飛び出し30点差をつけ最終Qへ。




最終Q、序盤に武村壮二郎(2年)がゴール下で体を張り、バスケットカウントを決める。山内佑真(4年)もスティールから得点を挙げ、勢いづくと、途中出場の西田倫太郎(1年)も得点を決める。



終盤には井ノ元考太朗(1年)、賀谷勇(4年)のリバウンドショットも決まりリードを守った。攻守にわたり相手を圧倒し、今季初の連勝を決めた。



ベンチメンバーも全員出場し、まさにチームでつかんだ1勝だった。リーグもいよいよ佳境を迎え、残すはあと2戦となった。「 一番大事なのは自分たちが2勝取ること 」と田代主将。全日本インカレに出場するためには、2勝を挙げることが絶対条件だ。これまで積み重ねてきたものを信じ、全国への扉を開ける。【文/写真:金田侑香璃】
▼ラディオノフ・ユリアンヘッドコーチ
「モチベーションに関して、とても難しい試合だった。相手チームは強い選手、鍵になる選手が不在だった。それが私たちの戦い方にも影響した。だけど、選手たちはモチベーションを保ち余裕を持って試合に勝つために、ハードにプレーをしないといけないことに気付いていたと思う。もちろん、背の高い選手が相手チームにいて、それを止めなければ厳しい試合になると考えていた。その部分に対して準備はできていたし、ゴール下では注意を払うようにしていた。しかし、その選手がプレーしなかったから、私たちはプレーしやすくなったと思う。今日もしっかりと試合を始めることができた。とても良かった。その後、少し集中力とモチベーションが欠けてしまった時間帯もあったが、素早く立ち直ることができたと思う。特にディフェンスに関してよくできたと思う。試合のほとんどの時間、私たちは相手チームよりも早く動くことができたし、ファストブレイクを出せた。そのおかげで、今日の試合は勝つことができた。すべての選手に試合に出るチャンスがある。もちろんプレータイムの違いは大きくなってしまうけど、できる限り全ての選手を試合に出そうとしている。これまでタフなゲームではローテーションを大きく回すことはあまりできなかったけど、今日出場した選手全員がよくプレーしていたと思う。これから、重要な試合が待っている。次の2試合は、このリーグ最後の試合になるし、今週よりもタフな試合になる。インカレに進むチャンスは、私たちが勝利するだけではつかむことはできないけど、まだこれからの2試合に集中して、勝つために最善のプレーをしていかなければいけない。今日の試合と同様にモチベーションが一番重要になってくる。もちろん、十分に練習をして準備する必要がある。そして、このリーグ戦を良い状態で終わるためのモチベーションをしっかりと保つ必要がある」
▼田代主将
「自分たちの前の試合で龍谷と同大がやってて、それは気になる部分だったし、結果的に龍谷が勝って全員一瞬気持ちが落ちた。だけど、そこは切り離さないといけないところだったから、しっかりアップの前に話して気持ちを高めて全員で意識を統一して臨めた。いつも通りアップも良かったし、いい出だしをすれば自分たちは絶対に乗れるということはわかってた。最初の出だしのディフェンスがすごく良くて、そのままいけた。1ピリの最初から7分ぐらいと、3ピリのタイムアウト明けが良かった。3ピリの最初、ちょっと点差が前半で開いてしっかりここからやろうって、誰も緩めてはなかったけど1ピリの入りよりは緩い雰囲気は少しあったから、それは反省点。連続で相手がスリーポイントを決めてタイムアウトを取った。そこから今日はよく立て直した。めっちゃ走って、大智(福島)がすごいプッシュして俺とカズ(秋岡)がしっかり走ってインサイドもリブランして、しんどい時間帯にしっかりディフェンスリバウンドを取ってブレイクを出した。一番基礎的な部分で、自分たちがやりたいイージーバスケットを今日はこのリーグ戦を通して一番ブレイクが出た試合だったかなと思う。あそこで相手の心も大分折れたと思う。だから今日の3ピリの後半はすごく良かった。ちゃんと点差が開いた状態で全員が出たのは今日が初めてだと思う。やっとという感じ。いつもだったら詰められた展開を、今日は3Qで30点まで開けて、ベンチメンバーも出た。昨日はベンチメンバーの入りがあまり良くなくて、スリーポイントをたくさん打たれてしまった。そういうことに関しても今日のミーティングで言ってたし、交代で入った井ノ元もすごく良かったし、みんな頑張ってた。昨日ミスしてしまったことを次の日に修正できたっていうことはしっかり今日、ベンチも含め全員が出る準備ができていた証拠。チームで戦えたと思う。いい試合ができた。(今季初めての連勝ですが)長かった。崖っぷちの状態から、まず連勝するって目標を掲げて1週間準備してきた。そして2試合とも内容も良かった。そこに関しては自信を持って素直に喜べるところ。だけど、まだ先はあるからしっかり慢心しないように、緩みが出ないようにしないといけない。コミュニケーションをディフェンスではもっとしないといけないと感じた。誰が出ていてもそれは必要なことだし、そこを、40分間続けていければ、もっとディフェンスは強くなる。しんどい時間でそれがなくなることがあったし、自分たちの流れがつかめなくなった時もあったからそこは課題。ここまできたら自分たちがこれまでやってきたことをしっかりやるだけ。もう一度それを見つめ直すことが必要かなと感じた。気持ち的には苦しい中でのこの2連勝は正直4回生の力が大きい。紳太郎(菅原)もそうだし、カズ(秋岡)も佑真(山内)も勇(賀谷)もそうやし、会場のベンチには入れてないうっちー(内田宏紀=シス理4)、勇斗(村上勇斗=人4)も瑠偉(村田瑠偉=環都4)も、先週のBの練習でもすごく頑張ってくれていた。そういう試合には直結しないところでも4回生の力があるから俺らは頑張れる。それがコートでこの2試合はすごく表現できた。結果はどうなるかわからないけど、泣いても笑ってもあと1週間で終わるかもしれない。悔いのないように4回の意地を見せていけたらいいと思う。もう他のチームのことは気にしても何も変わらない。上手くいくように願うだけ。一番大事なのは自分たちが2勝取ること。練習もそうだけど、今までこのコロナ期間の中苦しい時にいろいろ頑張ってきた。絶対に今までやってきたことを信じて崩さなかったら絶対に勝てる。最後は神頼みかもしれないけど、結果はついてくると信じて残りの時間、1秒たりとも無駄にせずに同志社、立命戦に向かいたい。立命は相性が良くないし、最終戦。何か運命を感じるけど、そこは神様が与える試練だと思うし、乗り越えないといけない。インカレはそんな簡単に手に入るものじゃない。だから、もう一回初心に帰って試合ができてることへの感謝とかそういうことを胸に、インカレに行けると信じてこの1週間、大事に過ごしていきたい」
▼岸
「相手の外国人選手がいなくて練習してきた守り方とは違う守り方になったけど、ブレイクとかをしっかり出して、いい入りができた。昨日も調子が良くて、シュートタッチも良かった。ここのリングとの相性が良くて積極的にスリーを狙っていた。紳太郎さん(菅原)とかもシールしてくれてドライブで点を取れた場面もあった。自分が積極的に点を取っていかないとと思ってプレーしていた。3Qの入り、結構最初にやられてしまったけど、そこで16点ぐらいで耐えてそこからまたみんなで声出して離せたのが良かった。最初の入りが課題になっていた中でこの2試合、最初の入りが良かったのでそれは良かったと思う。点差が開いたときに、ちょっと油断してしまったりとかがあるのでそういうところをしっかりみんなで声出して集中してやっていかないといけない。本当に気を抜いたら相手のシュートが当たって逆転されてしまうこともある。しっかりそこのところを意識してやっていきたい。龍谷次第なところはあるけど、まず2試合勝つことが必須。いい練習をして、結果がついてこればと思う。得点に絡めるようなプレーをして、リバウンドであったりとかそういうところを頑張っていきたい」
▼武村
「最近、プレー時間が少なくてあまり自分のやりたいことができていなかった。走ったりとかリバウンドを取ったりっていうことが今日はできていたと思うので良かった。ディフェンスから速攻で点が取れたところが良かった。スクリーンからダイブとか、オフェンスリバウンドから得点が取れたりして、体を張れていたと思う。今日は自分のプレーができた。相手はアウトサイドに上手い選手が多かったけど、前半全然入っていなかった。自分たちのペースも少し落ちてた時もあったけど、メンバーが変わったときにスピードを上げれたりして、自分たちのやりたいことができていた。この2試合は自分たちのやりたいことをできて、いい時間帯が多かった。その中で自分のやりたいことがちゃんと出せて良かった。同志社も立命も外にも中にも強い選手がいるので個人で負けずに、チームで戦えば勝てない相手じゃない。次の試合もチームで戦っていきたい」
▼井ノ元
「大経大戦の時は、正直出ると思っていなくて、心の準備ができていなかった。だから、途中でスターティングメンバーと変わることになってしまい、責任を感じた。今日はいつでも出れるっていう気持ちで臨んだ。その部分で、少し自信がついたかなと思う。出ることができてうれしい。ひとつ、オフェンスリバウンドをいい感じで取ることができた。そこで自分の持ち味を出せたかなと思う。ディフェンスの強度がまだ低いので、強度を上げていかないといけない。あ 今日、スリーポイントを2本打ったけどどちらも入りそうで入らない感じだった。なので、決定力を高めていきたい。次の試合も、絶対に簡単な試合ではない。僕は最初から出るのではなく、出るとしても最後の方だと思うので、コートの外でもチームに貢献できるように頑張っていきたい」