後半で逆転し、開幕白星を飾る
◇2020関西学生リーグDiv.1第1節◇対京大◇10月17日◇於・王子スタジアム◇
【第1Q】関大0-7京大
【第2Q】関大0-3京大
【第3Q】関大10-3京大
【第4Q】関大14-3京大
【試合終了】関大24-16京大
今季は新型コロナウイルスの影響で、例年の8大学総当たり戦ではなく、初のトーナメント方式・無観客での開催となった。雨脚が強まる中始まった今試合は、前半こそ相手に得点を許したものの、後半は3つのタッチダウン(TD)を成功させ逆転勝利。学生日本一へ向けて好スタートを切った。

第1クオーター(Q)2分20秒、相手の65㍎のパスが通り、先制を許す。その後、攻防を繰り返すも両者得点は得られず。第2Qでも、序盤にフィールドゴール(FG)を決められ10点差に。攻撃権が関大に渡ると、QB渡邊貴信(シス理4)からWR横山智明(商1)へのパスが通り、順調にゲインを得る。ここで関大にチャンスが訪れる。相手の反則により、ゴールまで残り2㍎の地点から攻撃がスタート。しかし、パスが思うように通らない。4thダウンではK森山将暉(経3)がFGを狙うも不成功に終わる。10点差のまま試合は後半戦へと突入した。


第3Qは関大の攻撃でスタート。1分41秒にWR増田力哉(商3)が37㍎のFGを決め、点差を縮めるものの、すぐにFGを決め返される。さらに、続く攻撃でもインターセプトされ、京大に攻撃権を渡す。しかし、そのプレーの3rdダウン、LB青根奨太(商4)が相手のファンブルしたボールをキャッチ。そのままエンドゾーンに持ち込み、TDを奪った。その後のキックも決まり3点差に迫る。このプレーで流れが関大に。

続く第4Qでは、相手のパントを主将のDB坊農賢吾(社4)がブロックし、相手エンドゾーンまで残り4㍎から攻撃がスタート。1stダウンでRB柳井竜太郎(社2)がランでTDを奪い、逆転に成功。直後の守備でも相手のパスをインターセプトしたLB青根がそのままエンドゾーンまで駆け抜け、TD。LB青根は本日2度目のTDとなった。リードを広げた関大は、再びLB青根によるインターセプトで攻撃権を得ると、ニーダウンで時計を進め、そのまま試合が終了した。

今季はトーナメント方式のため負けると後がない。次戦は3週間後、昨年劇的勝利を奪った立命大との対戦だ。今年も勝利し、学生日本一への道を駆け上がる。【文:坂井瑠那/写真:長尾洋祐】
▼RB柳井
「関大は例年、オフェンスさえ強ければ甲子園ボウルを目指せるようなチームだと言われていた。初戦、絶対オフェンスで点を取って勝利しようと思っていたので、エンドゾーンに飛び込むくらいの勢いで、オフェンスでゲームを勝たせようと思っていた。気合いだった。今回のTDは前が空いていたが、前が空いていないことも空いていることも、いろんなことを想定した練習をしていたので緊張はしなかった。(オフェンスについて)全体的に雰囲気は最初から良かったが、細かいところまで詰め切れていなかったことが、前半に得点がなかった原因だと思う」
▼LB青根
「普段からディフェンスのメンバーには言っているが、オフェンス対ディフェンスの練習をした際にディフェンスが勝ってしまうことが多かったので、オフェンスが取れるのかどうか不安もあった。その中でもオフェンスはしっかり取り組んでくれて、格段にプレーの精度も上がったので信頼できると感じていた。どういう状況であろうと、ディフェンスが何回もボールを返してチャンスを作れば絶対取ってくれると信じて、相手オフェンスに対して攻め込むことを心掛けた。あまり負けるかもというイメージをするのは良くないが、京大オフェンスに関大ディフェンスのウィークポイントを責められていたので不安に駆られていたが、サイドラインでしっかりと話し合い、止められるだろうということを認識できた。少し不安だったがしっかりプラスの方向に持っていけた。(次戦に向けて)今年のディフェンスの弱点は、去年の4年生が総入れ替わりで、今年経験の少ないメンバーが沢山試合に出るというところ。今日の試合でも所々、経験不足による失敗が見られたので、準決勝まで後3週間あるので、自分たちでしっかりとコミュニケーションを取って、3週間で積める経験を積んでいきたい。去年とメンバーが変わったことによって、自身はLBなので目の前のDLや後ろのDBに自分がどうケアしてあげるか、フォローしてあげるかということを一番に考えていきたい」