白岩 インタビュー全文
◇2020 近畿フィギュアスケート選手権大会◇10月3日◇大阪府立臨海スポーツセンター◇
【女子ショートプログラム】
2位 滝野莉子(人1) 60.46
5位 白岩優奈(文1) 57.20
8位 十倉日和(人4) 47.28
12位 森下実咲(人3) 42.98
21位 久保舞和(人2) 32.03
▼白岩 インタビュー全文
「約10カ月ぶりの試合で、挑み方というか準備の仕方を忘れてしまっていたんですけど。(今日の演技は)1つ転倒はしてしまったんですけど、久しぶりの試合で、久しぶりのこの緊張感の中で楽しく滑ることができたので良かったと思います。観客はいないんですけど、ジャッジの方に評価してもらえるっていうのは本当に久しぶりだったので、自分の演技がどれくらい評価してもらえるかっていうのを知りたかったです。今回、点数が伸びなかったっていうところ、ジャンプで失敗してしまったっていうとこも良い経験だったので、今後に生かすことができるんじゃないかなと思います。(滑れて)本当にうれしかったですし、内臓が飛び出るくらい緊張して。ホテルにいるときからドキドキが止まらなかったんですけど、このドキドキするのも10カ月ぶりだったので、緊張も楽しめたんじゃないかなと思います。(けがが完治してから)去年全日本を欠場して、1月中旬くらいからスケーティングだけ練習し始めて。本当は4月からジャンプが練習できるといわれていたんですけど、けがの治りが悪くって、まだしばらくは練習できないと診断されて。また新型コロナウイルスでリンクも閉鎖してしまったので、なかなか思うように練習することができなかったです。もちろん、陸上でも思い切って運動することができなかったので。本当にジャンプが跳べるようになってきたのは、7月くらいから。徐々に全部のジャンプが戻ってきて、8月からは少しずつ曲の中でジャンプが入るようになってきました。ノーミスができるようになってきたのが本当に最近だったので、なかなか納得いく練習ができなかったんですけど、完治と診断されたので、これからはもっと思い切って練習できると思います。この曲は濱田先生(=濱田美栄コーチ)の提案で決まったんですけど、私はもう少し素早い曲、速い曲がやってみたかったんですけど、濱田先生が、私の滑りを生かせるような曲が良いと『エデンの東』を提案してくださって。私も一度は滑ってみたかった曲だったので、お願いしますと頼みました。一番の見どころはステップだと思います。本当に大きな動きで、この曲は森林の中で深呼吸をしているようなイメージと私は考えていて。伸びやかな振り付けの入ったステップなので、たくさん練習をしてきたんですけど、まだまだ課題があると思います。これからも見どころはステップですといえるようにしたいです。明日は、去年と同じ曲を使います。去年は怪我とか病気とかで、体の動きも良くなくて、滑り続けるのが精いっぱいという中で滑っていたんですけど。今年はしんどいところも病気もけがもなく来れてるので、伸び伸びと最後まで楽しんで滑ることができたら良いなと思っています。(振り付けは)まず、濱田先生と、今シーズンをどうするかっていうのを話し合ってたんですけど、濱田先生の方からエルニ君(=エルネスト・マルティネス氏)はどうかなという提案がありました。今はコロナの影響があって海外に行くこともできないので、私も振付師の方を悩んでいたんですけど、新しい道を開けるのかなと思ってエルニ君に頼みました。初めての振り付けだったので、2人で話し合って。『ここはもうちょっとスピードが欲しい』とか、『ここはもっと上半身を入れてほしい』とか相談しながらプログラムを完成させました。エルニ君の方からは、『NEW優奈を見せてほしい』と言われていて。すごく滑りが綺麗と言っていただいたので、この曲はきれいな部分を見せることができるから、素のままの私の滑りを見せてほしいといわれました。滑りで何かを表現するというより、私の持っている滑りの技術をそのまま曲に乗せて滑るっていうのがテーマというか課題というか。目的にしていることです。(去年について)去年は8月くらいから病気があって、本当に良い演技が1回もできなかったので。私の中では苦しいシーズンだったので、全日本を見るのもしんどいというか、あまり乗り気ではなかったんですけど。でも、いつまでもくよくよしている場合ではないので。吸収できるものは吸収しようと思って、全日本は自分から見に行きたいと両親に伝えて、一緒に試合を見に行ったんですけど。やっぱり、全日本は特別な場所で、出れなかったっていうのはすごく悔しくて。でも、人の演技を見て吸収出来ることとか、上手だなと思う所とか、自分の課題とかもたくさん見つかったので。見に行ったのは良かったかなと思っています。今シーズンは絶対に全日本に出場しようという決心をして。毎日、上手くいかない日がたくさんあるんですけど、悔しい練習にも耐えていきたいなと思っています」